2020年2月20日2021年12月24日不動産
これだけは知っておきたい不動産投資のリスクと回避・対処方法!
不労所得や資産運用を検討している方のなかには不動産投資を始めたいと思っている方もいるのではないでしょうか。しかし数千万から億単位のお金が動く分野なので、リスクへの正しい認識がないと大きな損失を被り、生活に悪影響が出る可能性もあります。不動産投資を始める前に、損となり得る原因をあらかじめ知っておきましょう。
この記事では、不動産投資を考えている方のために、生じる可能性があるリスクの解説と対策についてご紹介します。これを読めばリスクに備えながら投資に臨めるでしょう。
目次
不動産投資の代表的なリスクの回避・対処方法
不動産投資を始める前のリスク想定や対策は重要です。不動産投資には、価値下落や災害、リフォーム、家賃滞納トラブルといったさまざまなトラブルがつきものだからです。ここでは、不動産投資の最中に起こり得るリスクを解説します。トラブルに対応する術を身につけましょう。
空室のリスク
マンションに入居者が集まらない空室リスクに注意が必要です。空室率が高いと支払いやローンの返済額だけがかさんで生活が苦しくなり、最悪の場合は自己破産にいたる可能性もあります。
こうした事態を防ぐため、空室リスクが少ないエリアや条件を調べ、不動産選びに役立てましょう。購入物件を決めるには、収益シミュレーションとして不動産の購入費や月々の維持コストなどを計算し、目標利益を定めるなどの計画が不可欠です。管理会社も空室対策に強いところを選びましょう。
空室が想定以上に出たなら、家賃はそのままに敷金と礼金の値下げやフリーレントの設定、リノベーションなどで魅力的な条件を示すことも空室リスクを減らす手段です。
家賃下落のリスク
家賃は築年数が長くなるほど年単位で少しずつ下がっていくことが一般的です。これにより、家賃収入も減っていくことがあります。収入が支出を下回ると、必要な支払いや返済ができなくなるおそれがあります。
未然に防ぐには、駅からの近さなど立地に優れた中古物件を見極めましょう。新築よりも中古をおすすめする理由は、入居率が高いときの家賃相場を知ることで下落リスクへの対応ができるからです。
敷金や礼金を下げ、リノベーションなどで部屋の魅力を高めれば、必要以上の家賃下落を避けられるでしょう。
ローン金利上昇のリスク
不動産購入額の一部をローン払いにしている場合は、金利上昇のリスクに注意しましょう。金利が上がれば自動的に返済金額も増えて純利益に影響します。返済額次第では、返済を続けるのが難しくなることもあるかもしれません。
こうした事態を防ぐには、年収に対して余裕をもった返済計画を心がけることが大切です。ローンを組む際に全期間固定金利を選べば金利上昇に悩むことはありません。
「5年ルール」として5年単位で返済額を見直すルールもあり、金利上昇で利息が増えたときは元金より返済額の差し引きがあります。5年ごとに元金と利息の割合が変化するということです。ローンを組んでから5年が経ったら金融機関に相談しましょう。
家賃支払い滞納のリスク
マンションやアパートの住人、オフィスや店舗の使用者が家賃を滞納するケースもあります。滞納分は不動産オーナーの自己負担となり、その分も所得に入るため損失になるでしょう。滞納件数が多くなると、収入不足から投資失敗にいたるおそれもあります。
家賃滞納を防ぐ方法に、家賃保証会社との提携があります。入居者に家賃保証会社と契約してもらい、滞納時に保証会社側にその分をカバーしてもらう仕組みです。また、滞納が起きたときに管理会社に状況を逐一報告してもらう体制づくりも不可欠といえます。
自然災害や火災のリスク
火災や地震、台風などによる建物の損傷に備えることも重要です。不動産は災害で損壊すると住居などとしての価値を失い、投資者の家賃収入が途絶えるおそれもあります。価値を失うことで売却額も低くなります。
こうした事態に対処するため、火災や地震といった災害保険の利用は大切です。災害で被害を受けたら保険会社に補償申請を行いましょう。地震対策として耐震強度の高い物件選びへの意識も重要です。
不動産評価額・価値の下落リスク
特に不動産のトラブルがなくても社会的な状態変化で価値が暴落するケースもあります。暴落の結果売却額が少なくなり多額の損失にいたることもあるでしょう。このような失敗で多額の資産を失い、生活に悪影響が出る場合もあります。
不動産暴落に巻き込まれないためには、利益があるうちに早めに売却行動をとることも大切です。不動産を売るには取引から引き渡しまで相当の期間を要する場合も多くあるため、綿密な計画を立てましょう。
保有期間を最初から決めておくことで、暴落にも慌てずに済むこともあります。不動産の価値は一度落ちてもさらなる情勢変化で上がるケースもあるため、目先の暴落に焦らず様子を見ることも選択肢のひとつです。社会的情勢を見極め、適切な対応を心がけましょう。
間に入っている企業の倒産リスク
不動産管理会社に運営を任せる場合、その会社が倒産するリスクも考慮しましょう。倒産が起きたらその時点の管理契約を解除し、委託先変更などの手続きが必要です。
管理会社によっては家賃収入を投資者に渡さないなど、資金繰りが苦しい兆候を見せることがあります。異変を感じたなら、倒産前に委託先変更に動くことが理想です。お金の面以外でも、担当者の入れ替わりが頻繁である場合は運営がうまくいっていない可能性があります。
いずれにしても不動産管理は運営に大切な存在であるため、委託先のトラブルには素早く対応することが重要です。
修繕・リフォームのリスク
投資者の意思で部屋の修繕やリフォームを行うケースもありますが、想定外に多額な出費が出て支払いきれず、不動産の差押えを受けるリスクも挙げられます。
入居者が安心して住めるように建物や部屋の壊れた部分を修繕することは大切ですが、ダメージが大きいと費用も高くつきます。不動産を所有するときは修繕やリフォームによる出費も想定して、余裕のある財政状況を保ちましょう。
リフォームを行うなら予算と完了後の家賃収入を想定し、全額が回収できる期間を計算するなどのプランを立てることがリスクを減らすポイントです。
不動産投資リスク一覧表
以下に不動産投資で発生の可能性があるリスクを表にまとめました。投資前には購入後のトラブルの想定と、対処法の準備が大切です。
リスク | 発生頻度 | 対処法 |
---|---|---|
空室 | 不動産購入後常に | 入居率の高い物件を探す、空室対策に強い管理会社と契約、物件内容や入居条件の変更など |
家賃下落 | 1年ごと | 敷金を下げ、入居率アップに努める |
ローン金利上昇 | 不明 | 財政に余裕のある返済計画を組む |
家賃支払い滞納 | 常時 | 家賃保証会社との契約を入居者に義務づける、管理会社との連携でトラブルに対処 |
自然災害・火災 | 不明 | 災害系の保険と契約し、被害を受け次第補償を申請 |
不動産評価額・価値の下落 | 不明 | 早めに売却を決断、または価値が下落しても長期的視点を考えて売却すべきかを判断 |
間に入っている企業の倒産 | 少ない | 管理会社の変更 |
修繕・リフォーム | 修繕・リフォームの決断時 | 修繕・リフォームの予算と収益状況を想定し、回収可能な予算を決める |
ゼロ資金での不動産投資はリスクが高い
元手がないままの不動産投資はハイリスクになるため控えたほうが賢明といえます。投資金額を全て融資でまかなうと、失敗したときに支払いや返済が滞り、自己破産に至るリスクがあるからです。
不動産事業では数千万円単位のお金が動くので、失敗したときの損失額も大きくなりがちです。購入金額だけでなく手数料や建物の修繕費用などさまざまな支出も要します。
こうした理由からゼロ資金での不動産投資は、支払いやローン返済に対応できなくなる危険性があるため避けたほうがよいといえるでしょう。
ほかの投資方法と比較した場合のリスクの大きさ
投資のジャンルは、不動産だけでなく株、投資信託、FXなどさまざまです。ほかの投資分野とリスクを比べ、自身に不動産投資が向いているかの自己分析も重要です。不動産の投資物件は国内だけでなく海外にもあるので、それぞれのリターンも比べてみましょう。
ここでは不動産投資を国内・海外別でほかの分野の投資と比較し、リスクやリターンを考えます。
株式投資や投資信託、FX、仮想通貨などと比較した時のリスク
不動産投資を考えるなら、株式投資や投資信託などほかの分野とリスク面で比べ、自身にはどの投資ジャンルが向いているかを確かめましょう。以下の表はリスクのレベル別に投資分野をわけたものです。
ハイリスク | 不動産投資 |
---|---|
ミドルリスク | 株式投資、FX |
ローリスク | 仮想通貨、投資信託 |
参入に必要な金額が少ないほどリスクが低いと考えられます。投資額が少ないほど、運用中の不確定要素によるリスクを受け入れられる許容度が高いといえます。
不動産投資は損失額が数百万円~数千万円単位におよぶこともあるため、ハイリスクで許容度が低い分野といえます。自身の予算状況から、いくらまでの損失ならカバーできるかの許容度を決めましょう。
国内不動産と海外不動産のリスクの大きさ
国内と海外では不動産投資で想定できるリスクが異なります。国内の不動産は家賃収入を継続的に得やすいものの、価値上昇の期待は薄く、将来的な暴落リスクも気になるところです。
一方で海外は経済成長中の国も多く、価値が上がった後の売却利益を意味するキャピタルゲインで儲かる可能性もあります。投資先が新興国であれば、人口や所得が上昇して住宅需要が高まるなどハイリターンを得られる可能性もあるでしょう。
ただし、言葉の壁などから知らず知らずに不利な条件で売買契約を結んでしまうことも考えられます。国内と海外では不動産投資で期待できるポイントやリスクが異なることも覚えておきましょう。
リスク回避するための知識・ノウハウを学ぶ方法
不動産投資で損をしないためには、知識とノウハウの勉強が大切です。リスクと向き合う意味でも本やブログなどを活用して、正しい知識を取り入れましょう。学習により不動産投資で大切な心構えや、利益を確保するためのノウハウが学べます。ここでは、不動産投資に関する知識を学ぶ方法を3つご紹介します。
書籍で勉強する
不動産投資を学ぶには書籍を読むことがおすすめです。本には信憑性の高い情報も多く、なかにはその著者しか知らないような耳寄りな知識もあるからです。
自身の不動産投資に対する知識レベルや知りたい情報に合わせて、数冊の本をピックアップしましょう。特に収益シミュレーションの方法や法律関係は、不動産を扱ううえで大切なので学んでおきたいところです。
ブログなどでノウハウを蓄積する
不動産投資に関係するブログを見ることでもノウハウを仕入れられます。ただしインターネットには信憑性に欠ける情報も多くあるため、鵜呑みにしないように注意しましょう。記事を書いている人物やグループを確かめ、信用できるかどうかをチェックすることが大切です。
不動産投資経験者や関連ビジネスの事業者が発信するブログ記事を読めば、信憑性の高い情報を得やすいといえます。
セミナーに参加してプロに相談する
不動産投資の知識を学ぶなら、セミナーへの参加も検討しましょう。セミナーではその道のプロによる生の声が聞けるため、本やインターネットとは違った有意義な話が聞けるチャンスです。
自身の知識レベルや知りたい情報が聞けそうなテーマを選んで参加し、専門家への相談の機会も積極的に得ることがおすすめです。セミナーの主催グループにも注目し、投資実績が豊富かも確かめましょう。
不動産投資セミナーを選ぶときは「経験」と「専門性」で選ぶ
良質な不動産投資セミナーを見分けるポイントは、経験と専門性です。セミナーにもさまざまなタイプがありますが、有意義な機会を経験するなら講師のプロフィールを確かめましょう。
専門性や実績などからどれくらい不動産投資に詳しいかを分析することが大切です。専門性や実績が豊富な講師が登場予定なら、セミナーへの参加を決めてもよいでしょう。
資産運用・相続対策の案件を専門とするネイチャーグループ
ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)は資産運用や承継を中心に、お金や投資に関する案件を扱うコンサルティング事業を専門としています。不動産投資セミナーを展開しているので、ぜひご参加ください。
また、不動産投資や資金調達、国際税務などを中心にコンサルティング事業を展開しています。年間500件の国際案件の実績があり、多くの言語に対応できるスタッフも在籍しています。不動産による資産運用のノウハウを学ぶなら、ぜひネイチャーグループセミナーへお越しください。
まとめ
不動産投資へのチャレンジにはさまざまなリスクがつきまといます。トラブルへの心構えが不十分だと多額の損失を受けるだけでなく、最悪の場合は破産にいたるおそれもあります。こうした事態を防ぐにはリスクを想定し、対策やトラブルへの対処法の実践が不可欠です。
何も考えずに不動産を買おうとするのではなく、必要な知識やノウハウを学び、投資前に入念な準備を進めましょう。
ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)では不動産投資案件を扱っています。税金や資金調達面のサポートも充実しており、海外案件には外国に強いスタッフの協力も得られます。不動産投資をお考えの方はぜひネイチャーグループ税までご相談ください。
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資産運用や税金対策は専門的な知識が必要で、「そもそも何をすればいいか分からない」方が多いと思います。
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芦田ジェームズ 敏之
【代表プロフィール】
資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「富裕層を熟知した税理士」として多数メディアに取り上げられている。培った知識、経験、技量を活かし、富裕層のみならず幅広いお客様に税金対策・資産運用をご提案している。
また、Mastercard®️最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDの 「ラグジュアリーカード・オフィシャルアンバサダー」に就任。日米税理士ライセンス保有。東京大学EMP・英国国立オックスフォード大学ELP修了。紺綬褒章受章。
現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中(MBA取得予定)。
◇◆ネイチャーグループの強み◇◆
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