2020年4月7日2021年12月24日資産運用
利回りに期待できる資産運用は?投資のポイントも解説!
「今以上に生活を豊かにしたい」「先行き不透明な将来への備えにしたい」など多くの理由から、資産運用が注目を集めています。資産運用にはさまざま方法があり、利回りの大きさも異なります。そのため利回りに期待できる資産運用は何か、知りたいという方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、利回りに期待できる資産運用とは何か、投資のポイントもあわせて解説します。把握すれば自分に合った資産運用の方法が見つかるでしょう。ぜひチェックしてください。
期待できるおすすめの資産運用の利回りは?
資産運用の方法は数多くありますが、それぞれで特徴は大きく異なります。リスクの高さや、利回りなどリターンの大きさを把握して、どの資産運用を始めるかを決めましょう。ここでは、8種類の資産運用をご紹介します。8種類とも利回りに期待できる方法なので、特徴を理解して自分に合った資産運用を選びましょう。
不動産投資の利回り
不動産投資は、アパートやマンションなどを購入し、インカムゲインやキャピタルゲインなどで利益を得る運用方法です。インカムゲインとは家賃収入を指します。キャピタルゲインとは、購入した物件を価値が上昇したタイミングで売却して差益を得ることです。近年は、家賃収入を期待しての運用が主流になっています。
市場価格の変動が大きい資産運用法に比べて、不動産投資は比較的低リスクで長期的に安定した利益を得られます。新築物件だけでなく、中古物件に投資できるのもポイントです。新築物件よりも安い価格で購入できるので、より手軽に投資を始められます。また、中古物件での運用のほうが利回りはよい傾向です。
REITの利回り
REITでは、不動産投資の専門家が複数の投資家から集めた資金を不動産へ投資し、運用します。運用により得られた家賃収入や物件の売買益を原資として、出資額の割合に応じて投資者に配当する仕組みです。
不動産投資のプロに運用を任せられるため、投資初心者の方でも利益を上げやすく、運用する手間もかからないのが大きなメリットといえるでしょう。
自分で手配をしなくても、さまざまな用途の不動産に分散投資をしてくれるため、リスクヘッジの点でも優れています。配当されるのは家賃収入などであり、安定的に継続的に利益を得られるのもポイントです。
不動産私募ファンドの利回り
不動産私募ファンドは、特定の投資家から出資を募り、不動産投資のプロが運用していきます。家賃収入や物件の売買益を原資として投資家の出資額に応じて利益が配当する点は、REITと同じです。
REITと似た資産運用ですが、異なる点は出資を募る範囲です。REITは不特定多数の投資家が出資できるのに対して、不動産私募ファンドではごく限られた投資家向けに有利な条件で出資を募ります。
不動産私募ファンドは、従来は大口投資家向けの投資でした。現在では、個人投資家でも出資が可能です。REITよりも好条件で魅力的な投資ができるケースもあります。ほとんどの銘柄は分配金利回り4%以上を目標としていますが、現状では多くの銘柄で上回っている状態です。
投資信託の利回り
投資信託は、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金と考え、資産運用のプロによってさまざまな金融商品に投資をする方法です。投資家から出資を募り、専門家が運用するという部分では、REITや不動産私募ファンドと似ています。
REITや不動産投資私募ファンドと異なる点は、投資信託は株式や債券などさまざまな金融商品へと投資をすることです。
比較的少ない資金での投資が可能であり、1万円程度から始められます。投資信託に投資すれば、さまざまな金融商品に分散投資するので、リスクヘッジができて安心です。
投資信託は、各社がさまざまな銘柄を扱っています。投資信託の種類や運用期間によって、利回りは異なり、うまくいけば10%を超える場合もあるでしょう。
株式投資の利回り
企業が発行する株式を価格が安いときに購入し、価格が上昇したタイミングで売ることで差益を得る運用方法です。株式の保有により、配当金や株主優待も受けられます。
市場価格の変動は大きい傾向にあり、「ハイリスクハイリターン」型の投資といえます。今後はどこの企業が成長するか、経済情勢はどのように変化していくかなどを的確に予想できれば、大きな利益を得られる可能性があるでしょう。
短期から長期まで、自分の目的に応じて運用方法を選べるのも特徴です。短期投資は、早ければ数時間以内、遅くても1か月程度で売買を行う手法を指します。比較的リスクが少ないことがメリットです。
長期投資は、株式を長期間保有することで、配当金を得ることを主な目的とした手法を指します。株式投資に時間を取られないため、多忙な方でも投資できるのがメリットです。投資先により利回りは大きく異なりますが、売却益と配当金などを合わせて、目標利回り5%程度が現実的といわれています。
FXの利回り
FXは「Foreign Exchange」の略であり、正式には「外国為替証拠金取引」という名称です。外国通貨を売買し、差益を得ることを目的とします。たとえば、1ドル100円のときに購入し、1ドル110円になった時点で売却すれば、10円の差益を生みます。この差益によって資産を増加させていく運用方法です。
FXの大きなメリットは、少ない資産で大きな利益を得られることです。「レバレッジ」と呼ばれ、個人では最大で手元の資金の25倍までの取引が可能です。たとえば、証拠金が4万円であった場合、レバレッジ25倍を設定すれば100万円分の取引ができます。うまくいけば大きな利益を得る可能性が高い方法です。
また外貨を保有している間は、2つの異なる通貨の金利差調整額である「スワップポイント」を得られることもメリットといえるでしょう。
ポイント投資の利回り
ポイント投資では、「Tポイント」や「楽天ポイント」などで貯めたポイントを利用して株式などの投資をします。現金だとなかなか投資をしにくくても、ポイントであれば気軽に投資できるのがメリットです。ポイント投資には、「ポイント投資型」と「ポイント運用型」の2種類があります。
ポイント投資型は、貯まったポイントを、証券会社を通じて現金化します。現金化した後に、株式投資や投資信託などで利益を得る方法です。
ポイント運用型は、貯まったポイントは現金化せず、ポイント自体を増やすために運用します。ポイント提供企業がコースを設定しており、そのコースの値動きに応じてポイントの増減が発生する仕組みです。直接金融商品を購入するわけではないので、口座開設や手数料が必要ありません。
もともと特典として得たポイントが原資ということで、利益が出た際のお得感が強い投資方法です。ポイント投資は商品によって投資対象が限定的な側面があります。利回りは取り扱いによって違いが出るので確認してから選ぶとよいでしょう。
ロボアドバイザーの利回り
ロボアドバイザーとは、利用者の状況や目的に合った資産配分作成のアドバイスや、アルゴリズムにもとづいた商品の売買などをしてくれるサービスです。ロボアドバイザーには、「投資アドバイス型」と「投資一任型」の2種類があります。
投資アドバイス型では、「資産運用の目的」「運用期間」「目標額」「リスク許容度」などを登録すると、資産運用における最適な配分をアドバイスしてくれます。
投資一任型は、投資アドバイス型のサービスにプラスして、発注や運用までも行ってくれるサービスです。さらに、資産配分のリバランスもしてくれます。
投資アドバイス型は無料で使えることが多く、投資一任型は多くの場合「投資信託手数料」と「サービス利用手数料」がかかります。手数料は合わせて預け資産の1%前後のため、費用を抑えての投資が可能です。ロボアドバイザーの利回りは、提供会社にもよりますが2%~10%程度と考えておきましょう。
利回りにあまり期待できない資産運用
資産運用の中には、利回りに期待できる商品もあれば期待できない商品もあります。利回りにあまり期待できない資産運用の代表的なものが、「定期預金」と「個人向け国債」の2つです。2つの資産運用の共通点に、リスクの低さがあります。リスクが低いため安心感はありますが、利回りの面では期待度が低いと把握しておきましょう。
定期預金
定期預金とは、一定期間お金を金融機関に預けることで、普通預金よりも金利が高く設定されている預金です。預け入れ期間は、1か月~10年と幅広く選択できます。
定期預金の金利には、「単利」と「複利」があります。単利は、預けた元本にのみ付く利息です。たとえば、預け入れ期間を2年と設定し、100万円を預け入れたとしましょう。分かりやすいように年利が10%と仮定した場合、1年目の利息は10万円、2年目の利息も10万円です。満期になれば、合計で120万円となります。
複利は、元本と利息の合計額に付く利息のことです。100万円を預け入れて年利が10%の場合、1年目の利息は10万円、2年目の利息は11万円となります。満期で合計121万円となり、複利のほうが利息は高くなるのがポイントです。
しかし、2020年2月時点での実際の1年ものの金利は、高くても0.2%ほどであるため高利回りは期待できません。あくまでも、リスクを低く安定した資産運用をしたい方向けといえます。
個人向け国債
個人向け国債とは国が発行する債券のことで、国の資金調達方法です。購入単位は1万円なので、気軽に購入できます。
運用プランや目的に合わせて、3つの個人向け国債から選べます。半年ごとに適用利率が変わる「変動金利型10年満期」、発行時の利率が満期まで変わらない「固定金利型5年満期」と「固定金利型3年満期」の3つです。どのタイプであっても、1年に2回利子を受け取れます。
国が発行しているため、国が破綻しない限り元本割れのリスクはありません。損をするリスクがほぼないといえるため、長期的に安定した利益を得るのには適しています。しかし、下限金利は0.05%と低く、高利回りは期待できません。
1,000万円を20年資産運用した場合のシミュレーション
利回りがよいと、どのくらいの利益を得られるのでしょうか。ここでは、1,000万円を20年資産運用した場合のシミュレーションをご紹介します。利回りが1%・3%・5%・10%・20%で資産運用した場合の解説をしますので、実際に資産運用する際の参考にしてください。
利回り1%で資産運用した場合
まずは、利回り1%で資産運用した場合についてです。利回り1%で1,000万円を20年資産運用した場合、約220万円の利益が得られます。以下に、20年間の金額の推移をまとめました。
- 1年目…1,010万円
- 2年目…1,020万1,000円
- 3年目…1,030万3,010円
- 5年目…1,051万100円
- 10年目…1,104万6,221円
- 20年目…1,220万1,900円
推移を見ると、1年間でおよそ10万円ずつ資産が増加していくのが分かります。1,000万円を投資すれば、利回り1%でも利益を実感できるのではないでしょうか。堅実に投資したい方に向いている利回りといえます。
利回り3%で資産運用した場合
続いては、利回り3%で資産運用した場合です。利回り3%で1,000万円を20年資産運用した場合、約806万円の利益が得られます。以下に、20年間の金額推移をまとめました。
- 1年目…1,030万円
- 2年目…1,060万9,000円
- 3年目…1,092万7,270円
- 5年目…1,159万2,740円
- 10年目…1,343万9,163円
- 20年目…1,806万1,112円
推移を見ると、1年間でおよそ30万円ずつ資産が増加していきます。利回りが3%程度の運用をするには、株式投資など下落リスクのある方法を選ぶ必要があります。リスクも頭に入れて運用しましょう。
利回り5%で資産運用した場合
次は、利回り5%で資産運用した場合について見ていきましょう。利回り5%で1,000万円を20年資産運用した場合だと、約1,653万円もの利益を得られます。20年間の金額推移を以下にまとめました。
- 1年目…1,050万円
- 2年目…1,102万5,000円
- 3年目…1,157万6,250円
- 5年目…1,276万2,816円
- 10年目…1,628万8,946円
- 20年目…2,653万2,977円
推移を見てみると、利回り5%で運用できれば、かなりの利益が得られることが分かります。利益が大きくなると、その分各金融商品の価格変動リスクを受けやすくなるので注意が必要です。リスクを許容できる方は、5%ほどがバランスの取れた利回りといえます。
利回り10%で資産運用した場合
次は、利回り10%で資産運用した場合を見ていきましょう。利回り10%で1,000万円を20年資産運用すると、約5,727万円もの利益を得られます。20年間の金額推移を以下にまとめました。
- 1年目…1,100万円
- 2年目…1,210万円
- 3年目…1,331万円
- 5年目…1,610万5,100円
- 10年目…2,593万7,425円
- 20年目…6,727万4,999円
推移を見てみると、複利の効果が大きく年数が経つにつれ利益が雪だるま式に増えていくことが分かるでしょう。FXなどハイリスクハイリターンの投資で得られる利回りです。利回り10%ともなると、大きな利益を得られる分リスクも大きいことを頭に入れておきましょう。
利回り20%で資産運用した場合
最後は、利回り20%で資産運用した場合の利回りです。利回り20%で1,000万円を20年資産運用すると、約3億7,337万円もの莫大な利益を得られます。以下に、20年間の金額推移をまとめましたのでご覧ください。
- 1年目…1,200万円
- 2年目…1,440万円
- 3年目…1,728万円
- 5年目…2,488万3,200円
- 10年目…6,191万7,364円
- 20年目…3億8,337万5,999円
利回り20%ともなると、4年目には元本と同額の利益を得られます。20年目の利益は、元本の約38倍です。ただし非常にハイリスクハイリターンの投資といえます。大きな損失を計上する場合もあるので注意しましょう。
投資家が押さえておくべき資産運用のポイント
資産運用は、生活をより豊かにしてくれる力を秘めています。しかし資金投入は必要なため、うまく資産運用ができないと損失となる恐れもあります。資産運用のポイントを押さえて、効率的に利益を得られるようにしましょう。
押さえておきたいポイントは、「継続的にできる資産運用にする」「安定した資産運用にする」「長期運用を前提に試算運用をする」の3つです。ここからは、それぞれを詳しく見ていきます。
継続的にできる資産運用にする
なるべく、継続的にできる資産運用を選びましょう。資産運用で重要な要素となるのは、安定した利回りで長期間にわたっての継続的な運用です。継続的に資産運用していけば、先に解説したように複利によって「雪だるま式」に資産が増加していきます。
継続できず新たな資産運用や投資会社を探す必要が出てくれば、手間もかかります。雪だるま式の利益増加も見込めないため、非効率的な資産運用となる恐れがあるので注意しましょう。
安定した資産運用をする
資産運用によっては損失リスクが高いため、安定した資産運用を選ぶのがおすすめです。個人投資家が目標にしたい年間の利回りは5%程度です。
仮想通貨などはリターンの大きさが魅力ですが、市場価格の変動が激しく大きなリスクをともないます。年利が30%超えの年もあればマイナス20%の年もあるなど、年ごとに変動が激しい投資は資産運用には不向きです。毎年安定した利益を得られ、資産を増やしていけるようにしましょう。
長期運用を前提に資産運用をする
資産運用を始めるのであれば、短期的に大金を増やすのではなく、長期運用を前提に行うようにしましょう。
ハイリターンの投資であれば、短期間で大きな利益を生むことも可能です。しかし、利益が続けて得られるとは限りません。大きなリスクにより、今までに得た以上の損失を計上する可能性もあります。
長期運用で継続してコツコツと利益を増やしていけば、単利が低かったとしても複利の効果を得られます。「定年退職後の備えにする」「生活を少し豊かにする」などの目標も達成しやすいでしょう。
まとめ
投資の方法は数多くありますが、すべての方法が利回りに期待できるとはいえません。利回りに期待するのであれば、今回ご紹介した「不動産投資」「投資信託」「株式投資」などの投資で資産運用するのがおすすめです。
継続的にできる投資を選ぶことで、長期的に安定した資産運用ができます。どの投資方法が自分に合っているのか不安に感じたら、資産運用のプロに相談することがおすすめです。
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