2020年8月4日2021年12月24日資産運用
投資信託のインデックスファンドとは?特徴やメリット・デメリット
投資信託にはインデックスファンドとアクティブファンドがあり、投資スタイルが大きく異なります。投資に興味を抱いていて、インデックスファンドについて知りたい方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、インデックスファンドとは何かについてご紹介します。インデックスファンドの特徴やアクティブファンドとの違いを理解しましょう。商品を選ぶ際のポイントや覚えておきたいキーワードも分かります。
目次
投資信託のインデックスファンドとは一体?
資産運用を始めるにあたって、インデックスファンドの特徴や特性を理解しましょう。リスクとリターンの特性が分かると、どのような商品が自分に向いているのかが分かります。インデックスファンドとアクティブファンドの運用方法の違いを知るのも大切です。まずは、インデックスファンドの概要について解説します。
インデックスファンドの特徴
インデックスは指数や指標を表します。市場の動きを示す指数と連動して投資を行うのがインデックスファンドです。
たとえば、日本株の場合は日経平均株価や東証株価指数などに連動させます。海外株式であればS&P500やMSCIコクサイインデックス、国内REITであれば東証REIT指数などです。海外REITや日本債券、海外債券などの指数に連動するインデックスファンドもあります。
特定の指数に連動して運用できるのは、指数が含む銘柄を指数と同じ割合で保有するなどの方法を取っているからです。
インデックスファンドの特性
株式指数と同じような値動きをします。リスクやリターンを考慮する際も、特定の指数の傾向を押さえればよいのがメリットです。
たとえば、比較的ローリスク・ローリターンを望む場合、国内債券や先進国の海外債券を選べます。ハイリスク・ハイリターンを狙う場合、一般的におすすめなのは海外リートや先進国の海外株式です。同じ株式でも国内株式と先進国・新興国の海外株式ではリスクやリターンが異なります。
アクティブファンドとの違い
指数とは関係なく投資を行うことで、指数以上の成果を出すのが目標です。指数が含む銘柄を機械的に運用するインデックスファンドとは違い、ファンドマネージャーが相場状況に合わせて適宜、取り扱い銘柄を変更します。
相場が大きく動く場合、ファンドマネージャーの裁量で損失を減らしたり利益を増やしたりできるのがメリットです。ただし、手数料が高いのが一般的で、手数料と利回り・成果のバランスを見る必要があります。
インデックスファンドのメリットとデメリット
資産運用を始める前に、投資スタイルのメリットとデメリットを確かめるのが重要です。インデックスファンドのメリットとデメリットを調べると、自分がインデックスファンドに向いているかどうかが分かるでしょう。
メリット
メリットのひとつが手軽に投資しやすい点です。国内株式の指数を基準としているものを選べば、国内株式全体に少ない資金で投資できます。
今後株価が上がりそうな銘柄を探し、リスクをコントロールしながら投資を続けるのは難しいと感じる方もいるでしょう。インデックスファンドなら国内株式や海外株式などの指数に投資できるので、リスク分散できます。
保有時にかかるコストが低い点もメリットです。アクティブファンドだと信託報酬が1%を超えるものも多くありますが、インデックスファンドなら0.1%前後のものもあります。
デメリット
運用成績が指数とほぼ同じになるため、市場平均以上の利益は期待できないのがデメリットです。基本的には特定の銘柄の株価が急騰しても、株式を買い足したり利益を得るために売却したりはしません。
株価が急落している場合も同様です。保有銘柄の割合を調整するケースはありますが、基本的に株価の動きを見守ります。指数を目安として忠実に運用を続けるだけなので、損失が出る場合もあるでしょう。
インデックスファンドを使うのにおすすめのケース
運用にかかるコストが低いので、長期運用による資産形成に向いています。1度にまとめて購入して長期保有する方法もありますが、積立の設定をして少しずつ資産を増やしていくのもよいでしょう。
積立式なら価額が低いときに多く購入できるので、長期的に見ると成果を上げやすくなります。たとえば、経済不況などで一時的に価額が下がったとしても、もとに戻れば差額分の利益を得られるでしょう。
運用の成果が悪くても、コストが低いので損失が少なくて済みます。アクティブファンドは損失に加えて大きなコストがかかる場合もあり、リスクのチェックが大切です。
インデックスファンドを選ぶ際のポイント
魅力が多いインデックスファンドですが、商品によって特徴は異なります。少しでも多く利益を上げるためには、いくつかの注意点を押さえるのが重要です。たとえば、購入時は手数料や資金の動きをチェックしましょう。商品を選ぶ際のポイントを解説します。
手数料を確認して選ぶ
手数料は商品によって異なるため、購入前に手数料が高すぎないかを確認して選ぶ必要があります。
確認したい手数料のひとつは、運用期間中に払い続ける信託報酬です。投資信託を管理・運用するための手数料で、販売会社や運用会社などが受け取ります。成果を上げた際の報酬ではなく、運用の手数料として信託財産を自動的に差し引くものです。長期運用を予定している場合、信託報酬はしっかり確認しておきましょう。
信託報酬以外に大事なのが購入時や解約時の手数料です。解約時の手数料は信託財産留保額と呼び、手数料なしで購入・解約できるものもあります。手数料を確かめる際は、それぞれの手数料を総合的に比べるのがよいでしょう。
資金の動きを確認して選ぶ
投資信託は顧客から集めた資金を運用しており、その総額を純資産総額といいます。純資産総額が右肩上がりになっているかどうかを基準に選ぶのがおすすめです。
純資産総額が減っている場合、多くの方が解約している恐れがあります。極端に資金が減ると、運用自体が難しくなるケースもあるでしょう。
最悪の場合、運用中止(償還)となることがあります。結果的に償還になったとしても、基本的には投資した資産がすべて消えることはないのですが、元本割れのリスクは残ります。あらためて別のインデックスファンドを探す必要も生じるでしょう。
少しでもリスクを減らすために、購入前に十分な資金があるかを確かめるのは重要です。
インデックスファンドを知るためのキーワード集
投資対象の特徴や魅力を知っているだけでも投資はできますが、インデックスファンドをより賢く選ぶために覚えておくべきキーワードがあります。ベンチマークやトラッキングエラー、完全法、層化抽出法などです。
これらは、専門用語だと思って難しく考える必要はありません。それぞれのキーワードの意味を分かりやすく解説します。
ベンチマーク
インデックスファンドが基準としている指数がベンチマークです。日本株は日経平均株価や東証株価指数などをベンチマークにしています。
商品名だけでベンチマークが分かるものもありますが、より正確な情報を知りたい場合に確認できるのは目論見書などです。ベンチマークではなく、参考指数と呼ぶケースもあります。
同じ日本株でも日経平均株価や東証株価指数は銘柄が違うので、購入前にベンチマークの特徴を確かめるのがよいでしょう。
トラッキングエラー
指数との利益率にどれくらいの差があるのかを示すのがトラッキングエラーです。損失が出ていたとしても、計算上数値はプラスになります。それぞれの週次か月次の利益や損失を計算するのが一般的です。
トラッキングエラーの数値が大きければ大きいほど利益率に差があり、指数とは異なる運用を行ったことを意味します。アクティブファンドであれば差が大きくなるべきですが、インデックスファンドはトラッキングエラーの数値が小さいほうが優秀です。
完全法
指数が含む銘柄を指数と同じ割合だけ保有する方法です。銘柄の割合を合わせると連動性が上がり、指数の成果に近くなります。
ただし、指数が含む銘柄を割合も合わせて保有するにはある程度の資金力が必要です。割合を随時、指数に合わせる必要があるので、取引回数が増える場合もあります。取引ごとに手数料が発生し、利回りに悪影響がおよぶケースもあるでしょう。
層化抽出法
株式や債券などの投資対象をグループ分けし、グループごとに一部の銘柄を選んで運用する方法です。株式であれば企業規模や業種などで分けることができますし、債券であれば国債や地方債などで分類できます。
指数が含むすべての銘柄を保有する必要がないので、少額でも運用できるのがメリットです。流動性の低い銘柄を外せば効率的に運用できます。ただし、完全法に比べて指数との差が大きくなるのがデメリットです。
最適化法
指数との運用成果の差が小さくなるように、計量モデルという分析ツールを用いて銘柄を選ぶ方法です。層化抽出法ではグループ分けしたあとグループ内の銘柄を均等に選びますが、最適化法ではグループ関係なく銘柄を選びます。
保有する銘柄数を少なくできる点や少額で運用できる点がメリットです。しかし、指数との連動性が落ち、指数の成果に近づけるために銘柄数を調整するケースもあります。取引回数が増えると手数料がかさみ、運用成果に影響を与えるでしょう。
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インデックスファンドには多くの種類があり、扱う金融商品もさまざまです。政治や経済の動向で相場が変わるので、商品を選ぶ際はプロに相談するのがよいでしょう。
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まとめ
インデックスファンドはベンチマークとする指数に連動して運用するのが特徴で、アクティブファンドにはない魅力があります。運用コストが低いので長期運用に向いていて、積立式でコツコツ資産を蓄えるのも可能です。
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芦田ジェームズ 敏之
【代表プロフィール】
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また、Mastercard®️最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDの 「ラグジュアリーカード・オフィシャルアンバサダー」に就任。日米税理士ライセンス保有。東京大学EMP・英国国立オックスフォード大学ELP修了。紺綬褒章受章。
現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中(MBA取得予定)。
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