2020年11月9日2024年8月19日資産運用
投資信託で利益はなぜ増える?仕組みを図解でわかりやすく解説
投資信託の利益にはいくつか種類があります。また、利益には税金が課せられますが、どのくらい税金を納めればいいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、投資信託の利益の種類や利益にかかる税金についてご紹介します。記事を読めば、投資信託におけるリスクやリターンをコントロールし、より安全な資産運用ができるでしょう。
目次
なぜ増える?投資信託で利益が出る仕組み
そもそも、なぜ投資信託で資産が増えるのでしょうか。
投資信託の利益には、売却益(キャピタルゲイン)と分配金(インカムゲイン)、解約益・償還差益の3つがあります。それぞれ性質が異なるため、違いを理解することが大切です。
以降で、それぞれ利益が出る仕組みを見ていきましょう。
基準価額の上昇で増える売却益
売却益(キャピタルゲイン)とは、投資信託を購入した時と売却するときの差額で得られる利益のことです。例えば、50万円で購入した投資信託が75万円で売却できれば25万円の売買差益が生まれます。
ただし、50万円で購入した投資信託が25万円でしか売れないといった損失のリスクもあることも覚えておきましょう。
運用収益で増える分配金(インカムゲイン)
投資している投資信託の値上がり益や利息といった利益(運用益)が出たときに、投資額に応じて投資家に分配されるのが分配金(インカムゲイン)です。
分配金が支払われるタイミングは投資信託によって変わります。頻度が高ければ毎月、低いものだと1年ごとに分配される商品が多いようです。
また、分配金を支払わずに、次の投資に回して資産を増やすことを目指す投資信託もあります。
途中解約や運用期間の終了で受け取る解約益・償還差益
途中で解約した場合に支払われるのが「解約益」、運用期間が終了したときに受け取れるのが「償還差益」です。
いずれも契約が終了した段階で受け取れるという意味では、似た性質の利益と考えていいでしょう。
ただし、解約や償還のタイミングによっては、損失が出ることもあります。
投資信託のメリット
投資信託を始めるメリットは大きく4つあります。
- 投資の専門家にお任せできて初心者でも始めやすい
- 少額から始められる
- 分散投資でリスクを抑えられる
- 資産価値や値動きが分かりやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
投資の専門家にお任せできて初心者でも始めやすい
投資信託は、自分で運用する必要がありません。
投資商材の選定から運用までを投資の専門家にお任せでき、安心して運用できます。
お任せできる専門家は、市場の動向から企業分析に長けているほか、長年の投資経験があります。
「自身で投資商材を選べない」「選ぶ時間がない」という初心者でも始めやすいでしょう。
少額から始められる
投資信託は、株式投資などと比較すると少額でスタートできます。
まとまった資金が確保できていない状態でも安心して始められます。
とはいえ、100円を投資しても大きなリターンは見込めません。投資信託を始めるのであれば、月1万円や2万円から積み立て投信を用いて運用スタートすると良いでしょう。
分散投資でリスクを抑えられる
資金の預け先は1つの投資信託ですが、専門家が株式や債券、不動産など複数の資産や銘柄に分散して運用してくれます。
当然ながら、「株式のみ」「債券のみ」のように一点集中で投資先を選んでしまうと、暴落した際に資産を失いかねません。
複数の商品に分散投資しておけば、そうしたリスクを軽減できます。
また、「先進国株式・新興国株式」「先進国国債・新興国国債」「国内株式・海外株式」のように、地域ごとで複数の投資先を選ぶこともあります。
分散投資によって、投資信託で安定した運用パフォーマンスが期待できます。
資産価値や値動きが分かりやすい
投資信託の取引価格を示す「基準価額」には、ブラインド方式が採用されています。
各営業日に公開されており、新聞や取引している金融機関のWebサイト上で確認できます。
加えて投資信託は、金融商品取引法によって以下が義務化されています。
- 決算期ごとに監査法人などからの監査を受けること
- 財務諸表(決算書)の作成
財務諸表や監査報告書は、請求目論見書に掲載されています。
よって、投資の専門家に運用をお任せしているからといって、資産価値や値動きを確認できないことはありません。
投資信託で得られる利益に関する注意点
投資信託は、メリットばかりではありません。運用を始めるにあたって、いくつか注意点があります。
以降で詳しく解説していきます。
元本保証ではない
投資信託は、専門家に運用をお任せでき分散投資でリスクを軽減できますが、元本保証ではありません。
株式や債券などの金融商品は、日々金融市場で取引されており、高騰と下落を繰り返しています。
【価格が下落する原因】
- 組入銘柄の株価や債券価格等が下落している
- 為替等のブレが基準価格へ反映されている
よって、投資先やタイミング次第では、元本よりも下回る可能性は少なからずあります。
投資信託も元本保証ではない点に注意してください。
短期間でまとまった利益は得られない
投資信託は分散投資をベースとした資産運用であるため、株式投資やFXと比較するとリターンは少なくなる傾向にあります。
投資対象を広く取るため、リスクを軽減しながら、着実な利益の確保が期待できます。しかし裏を返せば、短期間での資産運用を前提としておらず、すぐに大きな利益は上げられません。
短期間でまとまった利益を得られる資産運用を始めたいのであれば、投資信託ではなく単一の株式やFXなどの投資手法を検討するのが良いでしょう。
なおネイチャーグループでは、投資信託以上に利益が期待できる資産運用のご提案もできます。リターンが得られる資産運用を検討しているなら、ぜひお気軽にご相談ください。
投資信託の利益に課せられる税金
投資信託で得た利益には税金が課せられます。利益の種類や口座によって税金の仕組みが変わるため、知らないと損をするかもしれません。
ここでは、投資信託で得た利益に対する税率や口座の種類、注意点について解説します。
投資信託の税金:株式投資信託の税率
株式投資信託の税率は、下記の表にまとめました。
〜2012年 | 2013年 | 2014年〜現在 |
---|---|---|
10% | 10.147% | 20.315% |
2024年時点では、20.315%の税率が課せられます。
なお、2013年1月1日以降は、所得税に2.1%の復興特別所得税が課税されますのでおさえておきましょう。
投資信託の税金:公社債投資信託の税率
2024年時点における公社債投資信託の税率は、20.315%です。
株式投資信託と同様に、2013年以降は復興特別所得税がかかるため、上記の税率が課せられる点をおさえておいてください。
特別口座での税金の取り扱い
特定口座には、源泉徴収ありの「源泉徴収口座」と源泉徴収なしの「簡易申告口座」の2種類があり、確定申告の必要性や納税方法が異なります。
源泉徴収口座の場合、売却益を得ても確定申告はしなくても構いません。売却した段階で源泉徴収されており、すでに納税しているためです。ただし、運用口座が複数あり損益を通算したい場合や損失を繰り越したい場合は確定申告をしましょう。
一方、簡易申告口座は源泉徴収されないので、売却益を得た際には自分で確定申告をして納税する必要があります。
分配金は「総合課税」か「申告分離課税」を選択できる
配当所得である分配金は、源泉徴収以外に「総合課税」か「申告分離課税」を選べます。総合課税なら配当控除が適用でき、課税対象額を少なくできることがメリットです。また、超累進課税なので所得が低い方は税率が低くなります。
申告分離課税は、配当所得と売却損を損益通算できることが特徴です。一部の口座で損失があった場合、申告分離課税にすることで課税額が減らせます。ただし、配当控除の適用ができないことに注意しましょう。
投資信託よりも利益を出せる資産運用ならネイチャーグループへ
投資信託の運用において、「利益確定」と「税金対策」を適切に行うのは簡単ではありません。「資産配分のリバランスをどのように行うべきか」「どの納税方法を選ぶと納税額が抑えられるのか」といったさまざまな視点から判断する必要があるためです。
投資信託で失敗しないためには、資産運用に精通している者と二人三脚で運用するとよいでしょう。バランスのよい資産配分や税金の納め方について相談でき、投資信託をより安全に運用できます。
ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー・株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)では、資産運用を専門としたサービスを提供しております。税務面での効果を考慮したご提案が可能ですので、投資信託の利益やリスクを最適化したい方は、ぜひご相談ください。
\投資信託よりも確実に増やす方法とは?/
まとめ:投資信託をはじめ利益を上げる資産運用はプロに相談しよう
投資信託で得られる利益には、分配金(インカムゲイン)や売買差益(キャピタルゲイン)があります。分配金の受け取りや売却するタイミングを適切に判断することで、利益とリスクをコントロールできるでしょう。
なお、ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー・株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)では、資産運用を専門としたサービスを提供しております。投資信託の利益やリスクを最適化したい方や投資信託の利益をどのように運用すればよいのかを知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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【代表プロフィール】
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また、Mastercard®️最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDの 「ラグジュアリーカード・オフィシャルアンバサダー」に就任。日米税理士ライセンス保有。東京大学EMP・英国国立オックスフォード大学ELP修了。紺綬褒章受章。
現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中(MBA取得予定)。
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