2024年10月2日2024年10月2日不動産投資資産運用

不動産投資で自己破産はする!?失敗した時の結果と回避する5つの対策を紹介

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不動産投資は、比較的手軽かつ安定した家賃収入が魅力の投資方法です。しかし、全員が成功できるほど甘くありません。不動産投資で自己破産したという話を聞いたことがある方もいるでしょう。

そこでこの記事では、不動産投資で自己破産に至るケースや自己破産する方に共通する特徴などを紹介していきます。

また、失敗したときの結果や失敗を回避する方法も紹介するので、今後不動産投資を検討している方は自己破産しないためにもぜひ最後までご覧ください。

※本記事の記載内容は2024年9月現在のものです。

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不動産投資での自己破産率は約1.27%

不動産投資で自己破産した方の正確な割合は、公開されていません。しかし、東京商工リサーチが発表する「金融再生開示債権の状況調査」をみると、自己破産率をある程度推測できます。

金融再生開示債権は、延滞債権や条件変更付債権といった回収が厳しいとされる債権の総称です。つまり、金融再生開示債権は銀行の貸出残高における不良債権の割合のことを指しています。

その不良債権の中から、結果として自己破産に至る方が出てくるため、不良債権の割合と自己破産率は同じような数値になると考えられます。

2023年3月期の金融再生開示債権比率は、1.27%でした。つまり、不動産投資がうまくいかず返済が滞り、自己破産に至る方の確率は1.27%程度だと予想できます。

ただし、実際は1.27%の中に不動産投資以外の事業、個人向け貸出の不良債権なども含まれています。よって、厳密には不動産投資による自己破産率は1.27%よりも低いと推測可能です。

不動産投資で自己破産する3つのケース

不動産投資で自己破産するケースは、大きく3つあります。

  1. 不動産を高値で購入した
  2. 不動産の物件選びに失敗した
  3. 住宅ローンで不動産を購入した

それぞれのケースについて詳細をみていきましょう。

不動産を高値で購入した

不動産を高値で購入した場合も、自己破産につながるケースがあります。

高額な不動産であれば利回りが良いと思い込み、無理をして高値で購入してしまう方は一定数存在します。しかし、高額な不動産だからといって利回りが良いわけではありません。

高値で購入した不動産だとしても家賃相場が低ければ、入居者がいても赤字になったり、利回りをよくしようと家賃を上げると入居者がつかなかったりとうまくいかず、自己破産につながります。

不動産投資で自己破産したくない場合は、不動産価格の相場や物件周辺の家賃相場などを確認しましょう。

不動産の物件選びに失敗した

不動産投資は、入居者がいなければ成功しないといっても過言ではありません。そのため、物件選びは非常に重要です。

もし物件選びに失敗して入居者がつかないと、いくら安く物件を購入したとしても赤字が続き、最終的に自己破産せざるを得ない状況になる可能性があります。

不動産投資で自己破産したくないなら、物件選びは慎重に行いましょう。

住宅ローンで不動産を購入した

不動産投資でローンを組む場合、本来は「不動産投資ローン」を利用する必要があります。
ただ、住宅ローンの方が、不動産投資ローンと比べて低金利であることが多いため、一部の悪徳な不動産業者の中には、投資用不動産の販売であるにもかかわらず、住宅ローンを推奨するというケースも少なくありません。

もし、住宅ローンの不正利用が発覚した場合は、金融機関から残債の一括返済が要求され、自己破産につながってしまう危険がありますので、不動産投資ローンを利用して不動産投資を行うようにしましょう。

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不動産投資で自己破産する人に共通する特徴

不動産投資で自己破産する方には、下記のような共通点があります。

  1. 諸費用や維持費の見通しが不十分だった
  2. 買主にとって不利な契約をしてしまった
  3. 空室の状態が長く続いて月々の返済を家賃収入から賄えなくなった

自分はどうなのか見比べながら、読み進めてみてください。

諸費用や維持費の見通しが不十分だった

不動産投資は、家賃収入に注目しがちですが、収益を上げるためには支出も把握しておかなければいけません。支出にあたる諸費用や維持費の見通しが不十分だと、支出が収入を超えて毎月赤字になるケースがあります。

毎月赤字を抱えると最終的には自己資金がなくなり、自己破産せざるを得なくなるでしょう。

買主にとって不利な契約をしてしまった

不動産投資で自己破産する方は、買主にとって不利な契約をしている場合があります。

たとえば「相場よりも高い金額で購入させられる」「入居者がつきにくい物件を購入させられる」このような契約は買主にとって不利でしょう。

不動産投資初心者が、その契約は自分に有利なのか不利なのか判断することは容易ではありません。よくわからないまま契約を結んでしまい、実は買主にとって不利な契約だったとあとからわかるケースもあります。

空室の状態が長く続いて月々の返済を家賃収入から賄えなくなった

不動産投資の収益の柱は、家賃収入です。空室が長く続けば収入を得られず、毎月赤字が続きます。

最初のうちは、月々の返済を自己資金で賄えるかもしれませんが、長く続けば自己資金が底をつく可能性があります。

自己資金が底をつけば、毎月の返済はできません。結果、自己破産しなければならなくなるでしょう。

不動産投資で自己破産するまでの流れ

実際、不動産投資で自己破産する方はどのような流れをたどるのでしょうか?不動産投資で自己破産するまでの流れを具体的に紹介します。

  1. 収入の減少で赤字経営となり返済に自己資金を充てる
  2. ローン返済が滞って督促状が届く
  3. 物件が差し押さえられる
  4. 物件の売却や競売が行われる
  5. 売却しても借金が残る場合に自己破産となる

それぞれみていきましょう。

収入の減少で赤字経営となり返済に自己資金を充てる

まずは、家賃収入が減少します。

たとえば、家賃相場が低くて家賃を下げざるを得なかったり、入居者がつかなかったりといったことが原因です。

結果、毎月の収支が赤字となり、返済に自己資金を充てるようになります。

ローン返済が滞って督促状が届く

自己資金を返済に充てた状態が続くと、いずれ自己資金も尽きるでしょう。

自己資金が尽きて毎月のローン返済が滞ると、金融機関から返済を求める督促状が届きます。滞納から1ヶ月程度で督促状が届き、2ヶ月、3ヶ月と時間が経つと電話や訪問での督促も始まります。

物件が差し押さえられる

督促に応じないと、金融機関は抵当権を行使します。抵当権は、ローンの返済ができなくなったときに備えて、土地や建物を担保にしておくものです。

金融機関に抵当権を行使されると、物件が差し押さえられます。

物件の売却や競売が行われる

物件が差し押さえられたあとは、物件の売却や競売が行われます。

4ヶ月から半年ほど滞納が続くと金融機関から債権回収会社へ債権が移り、債権回収会社が物件を売却するもしくは競売する手続きに入ります。

競売については所有者の意向が考慮されることはなく、売却時期や売却金額なども決められません。

売却しても借金が残る場合に自己破産となる

競売だった場合、相場価格よりも大きく下回る金額で落札されることも多く、自己破産に至る可能性が高くなります。

いずれにしても、借金が残る場合は基本的に一括返済を求められます。毎月のローン返済ができなかった方が、一括返済することは難しいでしょう。結果、自己破産という選択を取らざるを得なくなるのです。

不動産投資で自己破産した場合の結末

不動産投資で自己破産すると、以下のような結末を迎えます。

  1. 自宅や投資物件などを処分する
  2. 一定期間は新たな借り入れができなくなる
  3. 連帯保証人や保証人が借金を背負う恐れがある
  4. 破産者の情報が官報に掲載される
  5. 引っ越しや旅行に制限がかかる
  6. 資格が失効して一部の職業に制限がかかる

生活に支障が出る結末も数多くあります。どのような影響が出るのか確認していきましょう。

自宅や投資物件などを処分する

基本的に自宅や投資物件などは、処分(売却等の現金化)をしなければいけません。

たとえば、自宅以外にも車や株式など、一定の資産価値のあるものは現金化され、債権者への配当に充てられます。

借金の返済ができる状態では、裁判所に自己破産を認めてもらえません。そのため、自宅や投資物件は手放すことになるでしょう。

一定期間は新たな借り入れができなくなる

一定期間は新たな借り入れができなくなるため、注意が必要です。

自己破産すると、信用情報機関のデータに事故情報として記録されます。信用情報機関は、過去の取引履歴などを記録している機関です。

金融機関は借り入れ審査時、信用情報機関に対して利用者における過去の取引に問題がなかったかの確認を取ります。確認した結果、事故情報があると返済能力に問題ありと判断され、新たな借り入れはできません。

自己破産すると金融事故として記録が残り、新たな借り入れはできなくなるとおさえておきましょう。

連帯保証人や保証人が借金を背負う恐れがある

自己破産すると、連帯保証人や保証人が借金を背負う恐れがあります。残った債務は基本的に連帯保証人や保証人に対して一括請求されます。

そのため、借金の金額によっては連帯保証人や保証人も自己破産の選択を取らないといけなくなることもあるでしょう。

破産者の情報が官報に掲載される

自己破産すると、破産者の情報が国の発行する機関紙である官報に掲載されます。

氏名や住所などが掲載されるため、勤務先の同僚や友人など周囲の方に自己破産した事実が知られてしまうリスクがあります。

引っ越しや旅行に制限がかかる

自己破産が管財事件になると、手続きの最中は引っ越しや旅行に一定の制限がかかります。

もし引っ越しや旅行をする場合は、その都度裁判所に許可を取らなければいけません。

たとえば、転勤での引っ越し、冠婚葬祭を目的とした旅行であれば認められる可能性はありますが、特別な理由がない場合は認められないケースもあります。

資格が失効して一部の職業に制限がかかる

自己破産の手続き中、一部の職業では資格が失効することにより制限がかかります。制限される主な職業は、次のとおりです。

  • 証券外務員
  • 警備員
  • 宅地建物取引士
  • 貸金業
  • 弁護士
  • 税理士など

自己破産による制限での解雇は法律で禁止されているため、解雇されることはありません。しかし、業務に影響が出ることは避けられないでしょう。

不動産投資の自己破産は免責不許可事由になる可能性が高い

不動産投資の自己破産は、免責不許可事由になる可能性が高い傾向にあります。

自己破産は大きく2種類にわけられます。

  内容 費用相場 手続き期間
管財事件 破産管財人が選任されて、財産の処分が行われる 50万円程度 1年程度
同時廃止 破産管財人は選任されず、簡易的な手続きを行う 5万円程度 半年程度

管財事件と同時廃止の大きな違いは、費用と時間です。管財事件は50万円程度の費用と手続きが終わるまでに1年程度の時間を要します。一方同時廃止は、費用が5万円程度、かかる時間は半年程度であり、管財事件よりも費用や時間ともに少なく済むのが特徴です。

また、免責不許可事由に該当している場合、同時廃止の手続きはできず、管財事件として処理されます。つまり、免責不許可事由になる可能性が高い不動産投資は、管財事件として扱われる可能性が高いことを意味します。

免責不許可事由に該当したからといって免責が認められないわけではありませんが、費用と時間が大きくかかることは覚悟しておいた方がいいでしょう。

不動産投資で自己破産しないための対策5選

不動産投資で自己破産すると、多くのものを失うことがわかります。しかし、必要以上に怖がる必要はありません。

以下の5つを意識して正しく不動産投資をすれば、自己破産しなくて済むでしょう。

  1. 入居率を高める
  2. 任意売却で物件を手放す
  3. 不動産投資のリスクを理解する
  4. 収支のシミュレーションを綿密にする
  5. 信頼できる不動産投資会社を見つける

不動産投資で自己破産したくない方は、ぜひ参考にしてください。

入居率を高める

家賃収入を柱とする不動産投資において、入居率は非常に重要です。安定して入居者がつけば、収入も安定するため自己破産する可能性も低くなります。

入居率を高める方法には、次のようなものがあります。

  • 共用部分を清潔な状態に保つ
  • 住民トラブルは速やかに解決する
  • 設備などを新しくする

入居率を高めるために「住みたい」「住み続けたい」と思ってもらえる環境を作っていくと良いでしょう。

任意売却で物件を手放す

任意売却で物件を手放すことも、不動産投資で自己破産しないための対策として有効です。

ローンの返済を滞納し続けると、最終的に物件が競売にかけられてしまう可能性があります。競売は相場価格よりも安く売却されるケースが多く、結局借金が残ってしまうことがあります。

そこで、任意で物件を売却してしまえば、高く売れる可能性がある上、ローンの返済もなくなり、自己破産を避けられるかもしれません。

ただし、ほかの借金も抱えており、結局自己破産する場合は資産を勝手に処分すると問題になることがあります。任意売却を検討する場合は、専門家に相談した方がいいでしょう。

不動産投資のリスクを理解する

リスクを理解することも、対策としては非常に効果的です。

たとえば、空室リスクを理解しないまま投資すると、家賃収入がなかったときのローン返済に苦しむ可能性があります。自己資金があるうちはいいですが、なくなれば自己破産が視野に入ってきます。

不動産投資に限らず、投資にリスクはつきものです。失敗したくないならリスクについて正しく理解して投資しましょう。

収支のシミュレーションを綿密にする

収支のシミュレーションを綿密に行うことも、不動産投資で自己破産しないための対策の一つです。

「購入する物件の家賃収入でローン返済を滞りなくできるか」「修繕費などの諸費用を含めても問題なく運用できるのか」など、細かくシミュレーションしてください。

また、想定よりも家賃収入が低かった場合やコストが大きかった場合なども検討しておくと、自己破産するリスクを軽減できるでしょう。

信頼できる不動産投資会社を見つける

不動産投資で自己破産したくない場合は、信頼できる不動産投資会社を見つけましょう。

すべての不動産投資会社が信頼できるわけではありません。中には、利益を上げるために知識のない方を騙すような会社もあります。

不動産投資する際は物件や利回りなどを検討するよりも前に、信頼できる不動産投資会社を見つけることが重要です。

こちらの記事も読まれています:怪しいセミナーを見分ける!不動産投資セミナーの正しい選び方

綿密な計画を立てて不動産投資するならネイチャーグループへ

不動産投資の自己破産率は、1.27%と決して高いとは感じないかもしれません。しかし、全くいないわけではなく、高値で不動産を購入してしまったり、物件選びに失敗したりすると自己破産に至ります。

また、不動産投資で自己破産すると、多くの制約を受けることになります。新たな借り入れができなかったり、引っ越しや旅行に制限がかかったりと生活にも支障が出るでしょう。さらに、一部の職業では資格が失効して業務にも悪影響があります。

そのため、不動産投資をする場合は、綿密な計画を立てなければいけません。

しかし、不動産投資への知識のない方が、綿密な計画を立てるのは容易ではありません。一から勉強するのもいいですが、専門性が高いため時間がかかりすぎます。

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まとめ:不動産投資で自己破産・失敗しないために準備を徹底しよう

不動産投資は非常に魅力的ですが、自己破産に至るリスクもあります。自己破産率は高くないため過度に心配する必要はありませんが、油断すれば失敗します。

仮に自己破産した場合、今までのような生活が送れなくなる可能性があるため注意が必要です。

また、不動産投資で失敗したくないなら入居率を高めたり、収支シミュレーションを綿密にしたりしなければいけません。

しかし、不動産への知識のない方が、自己破産しないための対策を実践するのは容易ではありません。

そのため、不動産投資で成功したいなら、プロの力も借りましょう。

資産運用と税務のプロであるネイチャーグループは、これまでの経験や豊富な知識をいかして、資産運用がうまくいくように日々全力でお客様をサポートしています。不動産投資のことでお悩みの方は、ぜひ一度ネイチャーグループへご相談ください。不動産投資で失敗しないように、一緒に綿密な計画を立てましょう。

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芦田ジェームズ 敏之

芦田ジェームズ 敏之

【代表プロフィール】
資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「富裕層を熟知した税理士」として多数メディアに取り上げられている。培った知識、経験、技量を活かし、富裕層のみならず幅広いお客様に税金対策・資産運用をご提案している。
また、Mastercard®️最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDの 「ラグジュアリーカード・オフィシャルアンバサダー」に就任。日米税理士ライセンス保有。東京大学EMP・英国国立オックスフォード大学ELP修了。紺綬褒章受章。
現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中(MBA取得予定)。

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