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ドバイの法人税ガイド!税率や対象範囲・救済措置などわかりやすく解説

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UAE財務省により、2023年6月1日以降に開始する事業年度から法人税が課されると発表されました。

「ドバイで法人税が課されるとどうなるの?」
「ドバイはタックスヘイブンだから、法人税はないのでは…?」

この記事では、このような疑問を抱いている方向けに、ドバイの法人税について基礎知識から課税リスクまで解説します。

「ドバイ進出を検討している」「ドバイの法人税をしっかり理解しておきたい」場合は、ぜひ最後までご覧ください。

※本記事の記載内容は2024年9月現在のものです。

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ドバイで法人税が2023年6月から導入

ドバイは、元々タックスヘイブンで法人税がかからなかったため、UAE財務省の発表には驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ドバイは所得税や法人税などがかからない「タックスヘイブンの国」として知られていましたが、2023年6月以降はドバイでも法人税の導入が決定しました。

2022年1月31日、UAE財務省により公表された法人税導入のルールは、「すでにドバイに進出している企業」「今後ドバイへの進出を検討している企業」に影響を与える可能性があります。

知らなかったでは済まされないため、しっかりと理解しましょう。

ドバイの法人税に関する基礎知識

では、ドバイの法人税に関する基本的な知識を解説します。

  • フリーゾーンとメインランドについて
  • 法人税率
  • 対象範囲
  • 免税対象

それぞれの詳細を確認しましょう。

フリーゾーンとメインランドについて

ドバイは、エリアによって法人税がかかるエリアとかからないエリアがあります。

フリーゾーン 法人税が免除されるエリア
メインランド フリーゾーン以外の法人税がかかるエリア

フリーゾーンは、民間が運営している場所や国家が運営している場所が混在しており、法人の設立に必要な行政手続きが一気におこなえるのが特徴です。ただし、フリーゾーン域外での売上に対しては法人税が課されます。また、一定の制約があるため、設立の際は専門家にご相談ください。

一方、メインランドはフリーゾーン以外の場所を指します。法人税はかかりますが、フリーゾーンより比較的自由にUAE国内でビジネスが可能です。

ちなみに、個人所得については引き続き非課税です。

法人税率

法人税率は、9%です。

元々0%だったことを考えると、法人税9%は高いように感じるかもしれません。とはいえ、日本の法人税と比べると低く設定されています。

普通法人の法人税率 税率
資本金が1億円以下の中小法人 年間所得800万円以下の部分 下記以外の法人 15%
適用除外事業者 19%
年間所得800万円を超える部分 適用除外事業者 23.2%
上記に当てはまらない法人 23.2%

参照:国税庁(No.5759 法人税の税率)

対象範囲

法人税の対象になるのは、年間の課税所得が37万5,000AEDを超えるUAE国内の企業です。

課税所得が37万5,000AED以下の企業等は、法人税の対象にはなりません。

免税対象

基本的に、UAEにある企業やUAEでおこなわれている商業活動には法人税が適用されます。

下記に当てはまる場合は、免税対象です。

  • 天然資源採掘業を営んでいる企業
  • 投資収入
  • 個人所得
  • 商業ライセンスを必要としないビジネスの給与
  • フリーゾーンに登録している企業で、UAE国内本土でビジネスをしていない企業

たとえば、不動産投資で得た家賃収入などは投資収入に該当するため、法人税の課税対象にはなりません。

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ドバイでは法人税の小規模事業者向け救済措置がある

ドバイの法人税には、小規模事業者向けの救済措置があります。

UAE財務省は、2023年4月6日に小規模事業者やスタートアップ企業などへ法人税を免除する救済措置をとると発表しました。

救済措置の基準は、当該課税期間と以前の課税期間の収益がそれぞれの課税期間において300万AEDを超えるかどうかです。

収益が300万AED以下の場合 救済措置の申請可能。法人税が免税される。
収益が300万AEDを超える場合 救済措置の申請不可。法人税は免除されない。

2023年6月1日以降に開始する課税期間に適用されて、2026年12月31日より前に終わる後続の課税期間に引き続き適用されます。

なお、小規模事業者向けの救済を受けるために、意図的に事業を分割しても申請する分割前の総収益を確認されて対象から外されることがあります。注意してください。

なお、こちらの記事でドバイ移住のメリットやデメリットについて解説していますので、あわせて参考にしてください。

ドバイ移住は実際どう?メリットとデメリット・必要なビザを紹介

日本企業におけるドバイ進出時の課税リスク

日本企業がドバイに進出する際は、主に下記の4点を注意する必要があります。

  1. 外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)
  2. 居住者認定
  3. 移転価格税制
  4. 国外転出時課税

知らなかったと後悔しないように、あらかじめ理解を深めておきましょう。

外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)

外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)は、一定の外国子会社等(外国関係会社)がペーパーカンパニーなどである場合には、その所得を日本の親会社等の所得とみなし、日本のルールで課税する制度です。

たとえば、ドバイ法人が人材を雇用せず、事務所も無いまま経済活動を行っている場合など事業実態としての要件を満たさない場合は、

ドバイ法人の所得を日本の親会社の所得と合算し、日本で法人税が課されます。制度の内容も複雑で、毎年のように改正されるため、注意が必要です。

居住者認定

外国子会社合算制の適用や個人所得税を不当に回避しようとしている場合などは、仮に1年の半分以上国外にいても日本の居住者として認定される可能性があります。

日本の居住者として認定された場合、いくらドバイにいると主張しても日本の税法にしたがって納税しなければいけません。

移転価格税制

移転価格税制は、海外の関連会社との取引を通じて、企業が自国で稼いだ利益をほかの国に流出(利益の移転)を規制するための制度です。

たとえば、日本法人がドバイの子会社等に対して不当に低い金額で物品を輸出し、日本の法人税課税を回避しようとした場合などに適用されます。

国外転出時課税

国外転出時課税は、平成27年7月1日以降に国外転出をする一定の居住者が有価証券等の資産を1億円以上所有している場合には、転出時にその資産を譲渡したものとみなして、の含み益に所得税と復興特別所得税が課される制度です。

たとえば、個人がドバイへ出国するときに日本で1億円以上の有価証券等を所有している場合は、国外転出時課税が適用され、含み益に対して所得税等が課されます。

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ドバイ進出における法人税の相談ならネイチャーグループへ

ドバイには元々法人税がありませんでしたが、ルールの改正により法人税が課されることになりました。

ドバイの法人税は日本の法人税とはルールが異なるため、一からルールを理解する必要があります。しかし、日本でドバイの情報を集めるのは容易ではなく、税務の専門家でなければ理解しにくい専門的な用語も存在します。

「たしかに、正しく理解して手続きできるか不安……」
「日本の法人税を適用されたらどうしよう……」

このような方は、税務のプロであるネイチャーグループにお任せください。

ネイチャーグループは年間相談件数2,000件以上、月間相談件数1万件以上の実績があり、税務に関する専門的な知識も豊富です。

ドバイ進出における法人税の相談も受け付けておりますので、ぜひ一度お問い合わせください。

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まとめ:ドバイでは2023年6月1日以降は法人税が課せられる

タックスヘイブンとして有名なドバイですが、2023年6月1日以降は法人税が課せられることが決定しました。

法人税率や対象範囲、免税対象など、日本の法人税とは異なる部分が多いため、基礎知識はしっかりと把握しておきましょう。

また、ドバイでは法人税の小規模事業者向け救済措置があります。該当する場合は法人税の支払いが免除されるため、該当する可能性のある企業は確認すべきでしょう。

ただし、日本企業がドバイに進出する際は課税リスクに気をつけなければいけません。

基礎知識を把握して、課税リスクにも注意するのは大変だと感じる場合は、ネイチャーグループにご相談ください。お客様の状況を整理し、適切なサポートをいたします。

ドバイへの進出を検討している場合やドバイの法人税に関することでお悩みの場合は、お気軽にお問い合わせください。

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