「マレーシアの不動産投資が人気と聞いたけど、実際はどうなの?」
「メリットだけでなく、デメリットも知ってリスクを減らしたい」
海外への投資を検討した際、マレーシアの不動産投資は大きな選択肢の一つになるでしょう。
実際にマレーシアの不動産投資は人気が高く、おすすめの投資先です。しかし、人によっては合わない投資でもあります。
そこで本記事では、マレーシアの不動産投資のメリット・デメリットだけでなく、規制やおすすめの方、人気の地域などリスクを減らす情報を紹介します。海外投資先でマレーシアの不動産を検討されている方は、ぜひご覧ください。
マレーシア不動産投資の魅力・メリット
マレーシアで不動産投資を行う魅力・メリットは、以下の4つです。
- 他国よりも物件価格が安い
- 人口の増加率が高い
- 経済成長が著しい
- 日本人をはじめ外国人でも所有できる
他国よりも物件価格が安い
マレーシアの不動産は、他国に比べて物件価格そのものが安い特徴があります。
例えば、首都であるクアラルンプールと東京を比べると、物件価格は3分の1程度です。
初期投資を少なく始められるため、リスクとハードルが低く、これから不動産投資をチャレンジしたい方にとって魅力的な投資先です。
人口の増加率が高い
マレーシアの人口は増加傾向にあります。そのため住宅への需要が高まり不動産の価値が高くなっています。
安定性から見ても、少子化が進む日本よりも不動産投資に向いている国であるため、これから参入する方におすすめです。
実際に、マレーシアはロングステイしたい国としても2006年から2019年にかけて選ばれ続けています。
「ロングステイ希望国・地域」トップ10
第1位:マレーシア
第2位:タイ
第3位:ハワイ
第4位:フィリピン
第5位:台湾
第6位:オーストラリア
第7位:インドネシア
第8位:ベトナム
第9位:シンガポール
第10位:カナダ
こうした人気の高さからも移住先としてマレーシアが選ばれ、人口増加につながっていると言えます。
経済成長が著しい
マレーシアは経済成長が著しく、その分物価が上昇しています。
不動産を例にすると、2010年から2020年にかけての10年間における住宅価格の中央値は、86.7%上昇しました。
こうした物価の上昇は、今後も進んでいくと予測されており、不動産投資によって安定したキャピタルゲインを狙える可能性があります。
日本人をはじめ外国人でも所有できる
外国人でも所有できる点は大きなメリットで、特にコンドミニアムも所有できる点が魅力です。
ただし、所有権には州ごとに制限があります。詳しくは後ほど解説しますので、そちらをご覧ください。
マレーシア不動産投資にかかる税金
マレーシアで不動産投資を行った場合、以下の税金がかかります。
- 所得税
- 登記印紙税
- キャピタルゲイン税
所得税
不動産投資で得た収益については、所得税が発生します。マレーシアの所得税は日本と同様、累進課税制度であり、所得が増えるほど税率が上がります。
課税所得(RM) | 税率 |
---|---|
1〜5,000 | 0% |
5,001〜20,000 | 1% |
20,001〜35,000 | 3% |
35,001〜50,000 | 6% |
50,001〜70,000 | 11% |
70,001〜10万 | 19% |
100,001〜40万 | 25% |
400,001〜60万 | 26% |
600,001〜200万 | 28% |
200万超 | 30% |
RMとは「マレーシアリンギット」のことで、マレーシアの通貨です。なおマレーシア非居住者に対しては所得金額にかかわらず一律30%で課税が行われます。
登記印紙税
登記印紙税は、不動産の購入時に発生する税金です。不動産の購入価格に合わせて税率が異なります。
購入価格 | 税率 |
---|---|
RM10万以下 | 1% |
RM100,001〜50万 | 2% |
RM500,001〜100万 | 3% |
RM1,000,001以上 | 4% |
現在、外国人が購入できるのはRM100万以上になるため、2%以上かかると覚えておきましょう。
キャピタルゲイン税
不動産を売却する際には、キャピタルゲイン税がかかります。保有する期間が長いほど税率が下がる傾向にあります。
外国人や法人は割合が高く、永住権を所有している個人が安いため、長期で投資する際は永住権を獲得できると節税につながります。
保有期間 | 外国人、外国法人 | マレーシア国民及び永住者 | マレーシア法人 |
---|---|---|---|
3年以内 | 30% | 30% | 30% |
4年目 | 30% | 20% | 20% |
5年目 | 30% | 15% | 15% |
6年目〜 | 10% | 0% | 10% |
マレーシア不動産投資を始める上でかかる規制
マレーシアの不動産投資を始めるにあたって、2つの規制があります。事前に調べておくとスムーズに投資できるため、学んでおきましょう。
物件の最低購入価格がある
外国人がマレーシアの不動産を購入する際、物件の最低購入価格が定められています。価格は州ごとに異なるため、購入しようとする州の最低購入価格を事前に調べておきましょう。
また、MM2Hビザを所有していると最低購入価格が安くなるケースもあるため、事前の調査をおすすめします。
州政府の許認可取得が必須になる
マレーシアは州ごとに許認可が求められます。
一般的に審査に落ちることはほとんどありません。とはいえ、審査完了までに2〜3ヶ月かかるため、早めの対応が求められます。
また、許認可の申請は現地の弁護士に依頼する必要がある点にもご注意ください。
マレーシア不動産投資のリスク・デメリット
マレーシアで不動産投資を行う場合、以下のデメリットがあります。
- 高めの利回りが狙いにくい
- 供給過多で売却に時間がかかる
- 入居者が入らず空室のリスクがある
高めの利回りが狙いにくい
リスクが低い分、高めの利回りが狙いにくいことも特徴として挙げられます。すぐに現金化したい場合や短期的な投資を検討されている場合不向きといえます。
この背景には、最低購入価格の規制があります。以前一度緩和されましたが、その影響で供給過多になってしまい、再度調整されているのが現状です。
供給過多で売却に時間がかかる
マレーシアの不動産投資は人気が高く、供給過多な現状です。想定よりも収益が低く手放したいと感じた際でも、売却に時間がかかる場合があります。
入居者不足に関して、適切な対応をするには現地の管理会社とのコミュニケーションが大切です。地域ごとに特色が異なりますので、不動産がある土地に詳しい管理会社への依頼をおすすめします。
入居者が入らず空室のリスクがある
不動産投資であるため、空室のリスクがあります。特に人気の低い地域の不動産を購入してしまうとリスクが高まるため、投資の際は価格だけでなく現地の人気度を知ることが重要です。
一般的に人気のエリアについては、記事の後半で紹介しますのでそちらをご覧ください。
プレビルドの竣工リスクがある
マレーシアの物件の中には、未完成物件(プレビルド)もあります。こういった物件を購入する際は、竣工が遅れるリスクがある点にも注意しましょう。
特に新築のコンドミニアムの多くはプレビルドでの購入になります。最悪の場合開発中止になり、トラブルに発展するケースもありますので十分ご注意ください。
マレーシア不動産投資がおすすめな人
マレーシアの不動産投資に向いている人は、以下のような目的がある人です。
- リスクを抑えてキャピタルゲインを狙いたい人
- 自己資金が1,000万円以上ある人
- 将来的にマレーシアの移住を検討している人
リスクを抑えてキャピタルゲインを狙いたい人
マレーシアは、他の国と比べ低リスクで運用可能です。注意点さえおさえて投資すれば、成長が見込める投資になります。
長期安定型の不動産投資を検討されている方には、マレーシアの不動産投資がおすすめです。
自己資金が1,000万円以上ある人
マレーシアで不動産投資を行う場合は、最低でも1,000万円以上用意しておくことをおすすめします。これは、最低物件購入価格がRM100万(約3,200万円)であり、ローンをしようする場合でも最低1,000万円必要なためです。
将来的にマレーシアの移住を検討している人
将来的にマレーシアへの移住を検討している場合も、不動産投資は有効です。通常であれば、物価などの影響により家賃が高騰する可能性がありますが、不動産を所有していれば心配ありません。
マレーシアに移ってから、より好条件の物件を見つけた際もノウハウがあればスムーズに投資できます。移住後も投資を考えている方には、早めの段階から不動産投資を行っておくことをおすすめします。
マレーシアの不動産購入で人気のエリア
不動産投資において、人気のエリアの不動産購入が重要です。一般的に人気とされるマレーシアのエリアを見ていきましょう。
- モントキアラ
- KLCC・ブキッビンタン
- ジョホールバル
- ペナン
モントキアラ
モントキアラはクアラルンプールに近く、外国人に人気のスポットです。
ブランド化された高級住宅地であり、外国人向けのコンドミニアムが多いため高い成長率が見込めます。
KLCC・ブキッビンタン
クアラルンプールの中心であるKLCCと、近隣にあるブキッビンタンも人気のエリアです。日本企業も多く進出しているエリアで、大規模複合施設のプロジェクトが進行しています。
繁華街としても有名であり、観光客が多く集まるエリアです。ビジネス・観光両方から人が集まるため、投資先としてはおすすめのエリアといえます。
ジョホールバル
ジョホールバルはシンガポールの国境沿いの街であり、シンガポール人の出入りも多い場所です。
また巨大な都市開発プロジェクトが進行中であるため、世界中から投資されている地域でもあります。特に高い成長率を求める場合におすすめのエリアです。
また、メディニ地区というエリアでは最低購入金額規制がないため、安価な物件の取引が可能です。不動産投資を小さく始めたい方にとってもおすすめできます。
ペナン
ペナンは観光スポットとして人気であり、世界遺産都市であるジョージタウンもあります。
観光客は、年々増加しているリゾートエリアです。ハイテク産業の中心地でもあるため、KLCC同様安定性と成長率が望める地域です。
マレーシアなど海外の不動産投資を検討・保有しているならネイチャーグループ
マレーシアをはじめ、海外の不動産投資を検討されている方は、ネイチャーグループへご相談ください。
ネイチャーグループでは、国外の税務コンサルティング及び申告サービスを行っております。国内外の各種専門家と連携しながら、最大限節税できる方法をお伝えします。
海外転勤や、海外での資産運用を考えていらっしゃる方にもコンサルティングいたしますので、国際的な税金に関するお悩みがありましたら、ぜひ無料相談をご利用ください。
また、すでにマレーシアで不動産投資を行っている方向けに、申告サポートを行っております。節税の効果を高めたい、申告に関して不明点がある方もお気軽にご相談ください。
まとめ:マレーシアの不動産投資はメリットとデメリットを踏まえて検討しよう
マレーシアの不動産投資は低リスクかつ、今後の成長を見込めるため人気の高い投資先です。メリットとデメリットを正しく理解し、安定した運用を目指しましょう。
不動産投資にかかるマレーシアの税金は、細かく刻まれています。取得時や売却時にも発生し、金額が大きくなりやすいため節税についての知識も身につけておくと損をしにくいです。
最低購入価格や許認可取得など、事前準備が重要なため、海外投資や国際税務に強い専門家に相談しながら進めていきましょう。
(本記事掲載内容は2024年7月時点の内容です。最新の情報については、公式サイトや最新のニュースをご確認ください。)
資産運用や税金対策についてどんな不安や疑問もコンサルタントが丁寧にお答えします。
お客様の保有資産をさらに増やすための最適な提案を数多くの選択肢からご提供します。
豊富な経験と、投資や税務の様々な視点から、お客様にあった税金対策を提案します。
「富裕層であればあるほど税負担が高くて困る。」「所得税・法人税の対策をしたいが難しい。」などとお困りではありませんか?
ネイチャーグループでは、参加無料のオンラインセミナーを開催しています。メディアに多く出演している弊社ネイチャーグループ代表 芦田ジェームズ 敏之が登壇し、2023年度の税制改正に対応した節税術を無料公開いたします。ご自身の資産を残すために役立つ内容のため、是非ご参加ください。