太陽光パネルの寿命は20〜30年!延ばす方法と寿命後はどうなるのか解説
「太陽光パネルの寿命は何年くらい?」
「太陽光パネルの寿命がくるとどうなる?」
太陽光パネルの寿命は長持ちするとされています。とはいえ、突然寿命がきてしまったら困るでしょう。
では実際に、太陽光パネルの寿命は何年なのでしょうか。
そこで本記事では、太陽光パネルの寿命と法定耐用年数について分かりやすく解説します。太陽光パネルが劣化する原因や寿命を延ばす秘訣も紹介しますので、ぜひ参考にしてください
太陽光パネルの寿命は約20年〜30年
太陽光パネルの実用上の寿命は、約20〜30年とされています。
実際に、太陽光発電協会(JPEA)では、太陽電池モジュールの寿命は20年以上と明記されています。
もちろん、正確な寿命は利用環境やメンテナンス状況によって変わるため、一概に断言できません。
使い方次第では、30年以上でも十分に維持できるでしょう。
太陽光パネルの法定耐用年数は17年
太陽光パネルの法定耐用年数は17年です。法定耐用年数とは、主に減価償却の会計処理に使用されるもので、メーカーが公表する寿命を表す耐用年数と意味は異なります。
例えば、太陽光パネルが30年維持されたとしても、減価償却は法定耐用年数の17年までしか経費計上できません。
実際には法定耐用年数よりも長く使えるケースが多い
法定耐用年数とメーカーの示す耐用年数は異なり、一般的には法定耐用年数よりも長く使えるケースの方が多いです。このことを「期待寿命」と呼ぶこともあります。
メーカーの保証はこの期待寿命を元に設定されているものも多いため、区別して把握しておきましょう。
パワーコンディショナーの寿命は約10年〜15年程度
太陽光パネルで発電した電気は、パワーコンディショナーによって家庭で使える電気に変換されます。
パワーコンディショナーの寿命は、10〜15年程度とされています。太陽光パネルよりも短期間であると分かるでしょう。
そのため、太陽光パネルは問題無く使い続けられているものの、パワーコンディショナーに寿命がきており正しく電気を変換できていないというケースもあります。
目安として、住宅用なら4年に1度、業務用なら6ヶ月に1回点検を実施して、適宜部品交換や機器の取り換えをしてください。
太陽光パネルが劣化する3つの原因
太陽光パネルが劣化する原因は、大きく3つあります。
- 経年劣化
- 物理的な破損
- 枯れ葉や黄砂による汚れ
1.経年劣化
太陽光パネルは、経年劣化していきます。一般的には年に0.5%〜0.6%の出力低下が起きると言われており、これに合わせてメーカーが保証をつけている所も多いです。
経年劣化の範囲以上の出力低下が起きている場合は、別の原因が考えられますので点検を行うようにしましょう。
2.物理的な破損
発電出力が極端に落ちている場合は、物理的に破損していることも考えられます。
太陽光パネルは強化ガラスで覆われていますが、「野鳥が石を落とす」「強風で飛んできた物がぶつかる」など、自然現象で破損してしまうことも少なくありません。
物理的な破損は目で見てわかることが多いため、定期的に太陽光パネルをチェックしましょう。
3.枯れ葉や黄砂などの汚れ
太陽光パネルは野ざらしになっており、枯れ葉や黄砂などで汚れることで発電効率が低下します。
簡単な汚れであれば雨が洗い流してくれますが、鳥のフンをはじめ取りにくいものもあり、人の手で清掃しなければなりません。
汚れを放置してしまうと、太陽電池セルの電気抵抗が大きくなり、最悪の場合パネルが発火し破損する恐れがあります。
太陽光パネルの寿命を延ばす3つの方法
太陽光パネルの寿命を延ばすには、大きく3つの方法があります。
- 定期的なメンテナンスを実施する
- モニターも定期的にチェックする
- メーカー保証を活用する
定期的なメンテナンスを実施する
定期的なメンテナンスは、欠かさず実施しましょう。
メンテナンスと言っても、ご自身で行うことはパネルの点検と、発電量のモニタリングなど視覚的に異常が無いかを見ることのみです。
実際に機械を整備するのは業者に頼みましょう。一般的には1年、5年、9年で定期メンテナンスを行うところが多いです。
また、台風や積雪などによって太陽光パネルが破損する可能性もあるため、災害後などは特に注意しましょう。
モニターも定期的にチェックする
太陽光パネルや周辺機器に不具合がある場合、モニターにエラーランプ、エラーメッセージなどが表示されます。
エラー表示に気付くためには、マニュアルを読み込んでおくことも大切です。異変に早く気付ければその分修理コストや収益の低下を防げます。
メーカー保証を活用する
多くのメーカーは20〜25年の、経年劣化に対する出力保証をつけています。
10年〜15年のシステム保証がついているケースも多いため、不具合を感じた場合はまずメーカーの保証対象と期間内であるかを確認しましょう。
また、メーカーによっては自然災害補償や施工保証がついている所もあります。事前に確認しておけば、トラブルに見舞われた時もすぐに対処できるため、保証の確認は大切です。
太陽光パネルの寿命がきたらどうなる?
ここでは、太陽光パネルの寿命がきたらどうなるかを見ていきましょう。
大きく3つの懸念点が想定されます。
- 発電効率の低下で収益が減少する
- 破損部位は廃棄コストがかかる
- 売却に成功する確率が低下する
発電効率の低下で収益が減少する
太陽光発電は、発電した電力エネルギーを販売して利益を出しますが、寿命が来ると発電効率そのものが低下するため健全時に比べ収益が少なくなります。
メンテナンスなどで維持コストがかかるため、寿命や破損したまま使い続けるのは得策とは言えません。
破損部位は廃棄コストがかかる
修理が不可能なほど破損してしまった太陽光パネルは、廃棄となりますがその際にコストがかかります。
太陽光パネルは、屋根の上に設置されているケースも多いです。
その場合は、専門業者の人件費や足場代、取り外し後の処分費用など、廃棄に多くのコストがかかる点に注意しましょう。
売却に成功する確率が低下する
太陽光パネルに寿命が来ると、買い手がつきにくくなります。発電効率が落ちていたり、メンテナンスが必要だったりと、買い手にとっての大きなメリットはありません。
電力を捻出できない太陽光パネルでは、保持するメリットが薄いと判断するなら、早めに売却を検討してみてください。
太陽光パネルの寿命がきたときの売却方法
太陽光パネルの寿命が来た場合、主に以下3つの方法で売却できます。
- 直接売却する
- 仲介業者を通じて売却する
- 買取業者に依頼して売却する
太陽光パネル市場は、売却件数が年々増加しているため、手放したい太陽光パネルがあるなら前向きに検討しましょう。
太陽光パネルの減価償却は期待寿命ではなく法定耐用年数を利用する
冒頭でもお話ししましたが、太陽光パネルの減価償却は期待寿命(実際に使える年数)ではなく、法定耐用年数を元に行います。例を見てみましょう。
【太陽光パネルの減価償却例】
- 法定耐用年数:17年
- 太陽光パネルの価格:1,700万円(例)
- 減価償却:1,700万円÷17年=100万円/年
このように、毎年100万円の経費計上を行えるため、持続的な節税になります。
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太陽光パネルは、太陽光発電投資のようにビジネスで活用するなら減価償却ができます。太陽光パネルの減価償却は、やや複雑になるため、自分でできるか不安になるでしょう。
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「これから太陽光発電投資を始めたい」「寿命が近い太陽光パネルを売却したい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ:太陽光パネルの寿命や制度はしっかりと理解して運用しよう
太陽光パネルを運用する際は、メーカーの保証を確認した上で、日々のメンテナンスを行い効率的に運用していきましょう。
また、太陽光パネルを運営・売却する上で節税できるポイントもあります。
それぞれの税金について理解すれば、税におけるコストも低減できますので、もしお困りのことがありましたら、お気軽にネイチャーグループへご相談ください。
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