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太陽光発電の確定申告をしてないと脱税になる?必要なケースややり方も解説

「太陽光発電で得られた利益は、確定申告してないと脱税になる?」
「税務署から連絡がこなければ、バレていないってことなのだろうか?」

太陽光発電によって得られた利益も、例外なく課税対象となります。もし確定申告をしてないのであれば、一度確定申告の対象かを調査して、必要ならそこまで遡っての申告をしなければいけません。

もし、そのまま放置してしまうと、罰則を課せられる恐れがあります。

そこで本記事では、太陽光発電の確定申告をしてないとどうなるのかを解説します。対象となる人や損をしないための経費一覧、やり方までお伝えしますので、ご自身が対象か不明な方はぜひ参考にしてみてください。(本記事掲載内容は2024年3月時点の内容です。最新の情報については、公式サイトや最新のニュースをご確認くださいませ。)

太陽光発電は確定申告していないとバレる

太陽光発電で得られた利益についても、その他の事業所得や雑所得と同様に課税対象となります。利益がどれだけ少額だったとしても、申告していないとバレます。

税務署に確定申告の無申告がバレるのは、通帳をはじめとする銀行口座からのお金の動きが筒抜けだからです。

税務署は、銀行口座をはじめとしたお金の動きをチェックできます。もし「数百万円以上の大きな金額が入金されている」「毎月一定金額の入金が継続している」といったケースでは、そこから名義人の申告状況をチェックして無申告がバレる可能性があります。

確定申告していないと「延滞税」「無申告加算税」の罰則が課せられる

正しく確定申告を行っていない場合、通常の税金に加えて「延滞税」「無申告加算税」が課せられる場合があります。

これは、税金上の罰金のようなもので、無申告加算税は最大20%の税率が課されます。所得税が10万円だった場合は12万円になるということです。

多くの場合、延滞税や無申告加算税はまとめて請求されます。

数年後にまとめて請求される恐れもある

延滞税や無申告加算税などは、数年後にまとめて請求されるケースもあります。

「去年、一昨年も確定申告していないけれど、連絡がないから大丈夫だろう」と放置していると、数年後に大きな金額となってから指摘される恐れがあります。

確定申告が必要な場合は、適切に行いましょう。

太陽光発電で確定申告が必要になる4つのケース

次に、太陽光発電で確定申告が必要になる4つのケースを見ていきましょう。

1.自営業の売電所得が48万円を上回るケース

自営業(個人事業主)で他に所得が無い方の売電所得が48万円を上回る場合、確定申告が必要です。48万円は、所得税の基礎控除額と呼ばれるもので、48万円以内であれば所得税がかかりません。

しかし、48万円を上回る場合は確定申告を行い、前年の所得から税額の計上が必要になります。まずは売電所得が48万円を超えているかどうかをチェックしましょう。

2.給与所得者の売電所得が20万円を上回るケース

自営業でなく、給与所得者の場合、売電所得が20万円を上回った際に確定申告が必要です。これは、住宅用の小規模な太陽光発電は雑所得になり、雑所得が20万円を超える場合は確定申告をしなければいけないためです。

ただし、事業用の太陽光発電や賃貸住宅での場合は税金の扱いが異なるため、20万円を超えていなくても確定申告が必要になるケースがありますのでお気を付けください。

3.給与年収が2,000万円を超えるケース

給与所得者であり、給与での年収が2,000万円を超える場合も確定申告が必要です。これは、所得税のルール上行わなければならないと定められているためです。

4.還付申告する必要があるケース

還付申告が必要な場合も、確定申告が必要です。事業を行っており、赤字や源泉徴収税の払い過ぎによる還付を受けたい場合など、還付を受けたい場合に必要になります。

太陽光発電の種類別!確定申告が必要な条件

 

ここでは、産業用と住宅用の太陽光発電について、確定申告が必要な条件を解説します。

産業用太陽光発電の場合

法人で事業として産業用太陽光発電を行っている場合、黒字・赤字にかかわらず確定申告が必須です。

自営業の場合の産業用太陽光発電は、売電所得が48万円を超えた場合に確定申告が必要になります。(他にも収入がある場合は、48万円に関係なく確定申告が必要になります)

なお、青色申告を行うには「所得税の青色申告承認申請手続」を事前に提出しておく必要があるため、個人事業主の方はお気をつけください。

住宅用太陽光発電の場合

住宅用太陽光発電の場合、多くは給与所得がメインのサラリーマンか、自営業の家庭です。自営業の場合は、売電収入に関わらず、確定申告が必要です。

所得を得る先が1箇所かつ、給与所得のみの場合は、住宅用の太陽光発電による売電収入は雑所得と見なされるケースが多くあります。

なお雑所得の場合は、20万円を超えた時に確定申告が必要になることを把握しておいてください。

10kW以上の太陽光発電は「固定資産税」も発生する

10kW以上の太陽光発電の場合、所得税のほかに「固定資産税」がかかることにも注意しましょう。

基本的には、10kW未満の住宅用設備は非課税ですが、全量売電など産業用とみなされる場合は、出力に関係なく固定資産税の課税対象になります。

また、住宅用は取り付け方によって課税・非課税が分かれるため注意が必要です。屋根に架台を取り付け、太陽光パネルを設置したいわゆる後付け型の場合は課税対象です。

しかし、屋根と一体化している場合は家屋として課税対象となります。

太陽光発電の確定申告で損しない経費一覧

ここでは、太陽光発電で経費計上できるものを紹介します。

経費になるもの 内容
減価償却費 法定耐用年数(新品は17年)の間、一定の金額を経費計上可能
ローン利息 太陽光発電を購入するためのローンの年間支払利息
固定資産税 太陽光発電がある土地の固定資産税(住宅用は対象外)
メンテナンス代 設備のメンテナンスにかかった費用
一部の電気代 パワーコンディショナーの通電費用など
損害保険料 太陽光発電設備に対してかけた損害保険料

ただし、上記の経費を計上する場合は領収書の保管や確定申告をしなければなりません。特に領収書の保管は、基本的に7年間の保管が義務付けられているためご注意ください。

太陽光発電の確定申告のやり方

確定申告は、主に以下の流れで行います。

  1. 1年間の全ての収入から経費を差し引き「所得」を把握する
  2. 所得から所得控除(雑損控除、医療費控除、生命保険料控除など)を差し引く
  3. 「2」の金額を所得税の速算表に従い、「所得税額」を求める
  4. 「3」の所得税額から税額控除(配当控除、外国税額控除、住宅借入金等特別控除など)を差し引いて所得税を求める

前年の確定申告書の提出を2月16日〜3月15日までに行う必要があり、遅れてしまうと延滞税などのペナルティが発生します。

さらに詳しい確定申告のやり方は、以下の記事で解説しています。e-Taxを利用して行うとスムーズに申告できるだけでなく、控除額が上がる場合もありますのでぜひご覧ください。

確定申告のやり方は?申告書の作成方法や注意点、基本的なポイントを徹底解説

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まとめ:太陽光発電で確定申告してないと脱税になる!しっかりと対策しよう

太陽光発電で確定申告が必要な場合、申告しなければ脱税とみなされます。税額上では「延滞税」や「無申告加算税」が追加徴収され、事業で行っている場合は信頼の低下を招きます。

太陽光発電において、確定申告が必要になるケースは納税者の状況により異なるため注意しましょう。具体的には、自営業の場合、売電所得が48万円を上回る、サラリーマンの場合、売電所得が20万円を超えるか給与年収が2,000万円を超える場合などです。

「減価償却費」「ローン利息」「固定資産税」などは経費計上可能であり、確定申告の際に取り入れることで税額を軽減させられます。

確定申告のやり方がわからない場合は、専門家に相談しながら進めていきましょう。税金・資産運用に強い専門家であれば節税方法や、運用時のアドバイスもできますので、ぜひお気軽に相談してみてください。

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