「今期は利益が5,000万円も出そう。しかし、税金で3割以上持っていかれるのはもったいない。今すぐできる有効な対策はないだろうか」と悩んでいませんか。
利益が5,000万円を超えると、法人税の本則税率が適用される枠が広がり、経営者の手残りが大きく減ってしまいます。
税理士法人ネイチャーは、累計相談数1万件を超える富裕層専門の税務・資産運用プロフェッショナル集団です。この記事では、複雑な法人税の内訳を金額付きで解説し、手残りを最大化する具体的な投資や減税制度を提示します。
この記事を読めば、支払う税金の内訳が明確になり、会社にキャッシュを残す具体的なアクションが分かります。適切な対策の実施により、税負担を抑えつつ、次の事業成長や資産形成へ資金を回しましょう。
利益5,000万円の法人税総額は1,620万円~1,750万円
会社が利益5,000万円を達成した際に、最終的に支払う税金の総額と、自治体ごとに金額の差が生まれる理由を解説します。利益5,000万円(資本金1億円以下の普通法人)が負担する税金の内訳は、以下の通りです。
| 税金の種類 | 納める先 | 金額の目安 | 特徴 |
| 法人税 | 国 | 約1,100万円 | 会社の利益に直接かかるメインの税金 |
| 地方法人税 | 国 | 約110万円 | 法人税額に上乗せされる国税 |
| 法人住民税 | 都道府県・市区町村 | 約100万〜120万円 | 赤字でもかかる一律負担と利益に応じた負担 |
| 法人事業税 | 都道府県 | 約260万〜310万円 | 地域で事業を行うことに対してかかる税金 |
| 特別法人事業税 | 国(窓口は地方) | 約100万円 | 法人事業税とセットで計算する国税 |
| 【総額】 | 合計 | 約1,620万〜1,750万円 | 実質的な税金負担(実効税率)の総額 |
実効税率32%から34%のぶれ幅
利益5,000万円の場合、実効税率は約32%から34%の間で変動します。金額が変動する理由は、会社が登記されている地方自治体によって地方税の税率が異なるためです。東京都23区内など、多くの都市部では超過税率が適用されるため、総額は1,750万円に近づきます。
所得800万円超の本則税率
中小企業の場合、利益のうち800万円までの部分には15%の軽減税率が適用されます。しかし、800万円を超えた分の利益には23.2%の本則税率が課されます。利益5,000万円の会社は、23.2%の税率が適用される金額が4,200万円に達するため、早期の対策が欠かせません。
利益5,000万円の法人税は約1,100万円
すべての税金の計算ベースとなる国税「法人税」の具体的な金額と計算の仕組みを説明します。法人税は、会社の利益に対して国が課す税金です。
利益5,000万円の場合、実際の法人税額は約1,100万円となります。計算式は「800万円以下の利益 × 15%」と「800万円を超えた分の利益4,200万円 × 23.2%」を足し合わせる構造です。利益が5,000万円に達すると、利益の8割以上に本則税率が適用されるため、国への納税額は1,000万円を超えます。
利益5,000万円の地方法人税は約110万円
法人税とセットで国に納める「地方法人税」の金額とシミュレーションを解説します。
地方法人税は、名前に「地方」と付いていますが、国に納める国税の一種です。利益5,000万円の会社の場合、地方法人税額は約110万円になります。計算方法は、算出した法人税額(約1,100万円)に対して、一律で10.3%の税率を掛け算します。法人税が高くなれば、地方法人税も自動的に連動して高くなる仕組みです。
利益5,000万円の法人住民税は100万円~120万円
会社がある都道府県や市区町村に支払う「法人住民税」の金額幅と内訳を説明します。
法人住民税は、会社が自治体内に拠点を置いて営業する事実に対して支払う地方税です。利益5,000万円の会社では、約100万円から120万円の負担となります。
法人住民税には、赤字でも会社の規模に応じて一律でかかる「均等割」と、法人税額に自治体ごとの税率を掛ける「法人税割」の2つです。東京23区などの都市部では、法人税割の税率が高く設定されているため、地方に比べて20万円ほど負担が増えます。
利益5,000万円の法人事業税は260万円~310万円
地域でビジネスを展開する法人にかかる「法人事業税」の金額と、条件によって変動する注意点を解説します。
法人事業税は、都道府県に納める地方税で、利益5,000万円の会社では約260万円から310万円を支払います。利益の大きさに応じて段階的に税率が上がる「所得割」という方法で基本的には計算されますが、ここでも自治体ごとの税率差が大きく影響するのです。
なお、よく質問をいただく「付加価値割」や「資本割」という外形標準課税は、資本金が1億円をこえる大企業のみが対象となる計算方法です。オーナー企業の多くは資本金1億円以下であるため、付加価値割や資本割の負担は発生しません。
また、電気業などの特定業種に課される「収入割」も、一般的な会社であれば対象外です。
利益5,000万円の特別法人事業税は100万円
法人事業税と一緒に徴収される「特別法人事業税」の役割と具体的な税額を説明します。特別法人事業税は、地方自治体間の税収の偏りをなくすために作られた国税です。利益5,000万円の会社の場合、約100万円の負担です。
特別法人事業税は独立して計算するのではなく、法律で決められた基準の法人事業税額に対して、一律37%の税率を掛けて算出します。窓口は都道府県ですが、最終的には国へ税収が移転する仕組みになっており、法人の税負担を実質的に押し上げる要因となっています。
利益5,000万円の法人税の控除
現金を外に出さずに、計算された税金そのものを直接引き算して減らせる「税額控除」の制度を解説します。
賃上げ促進税制
賃上げ促進税制は、従業員の給与総額を前の年よりも一定以上増やした場合に、増額分の一部を法人税から直接引ける国の制度です。利益5,000万円の会社が従業員の給与を引き上げた場合、最大で数百万円規模の法人税をそのまま手元に残せる可能性があります。
経費を無理に使って手元の現金を減らす節税とは違い、会社にキャッシュをプールしたまま減税できるため、有効な選択肢となります。
中小企業経営強化税制
一定の要件を満たす中小企業が、国が指定する事業に投資する場合に、①投資金額全額の損金算入②投資金額の10%の税額控除のいずれかを選択できる制度です。事業投資の対象も多種多様にわたり、決算までに新規事業等に取り組むことにより、一定額の利益を将来にわたって繰り延べたり、税額を控除したりすることが出来るため、非常に多くの企業が取り組んでいます。
利益5,000万円の法人税の節税対策
手元の現金をただ消費するのではなく、将来価値が残る資産に形を変えることで、利益5,000万円の税負担を抑える投資手法を解説します。
- 中古不動産の短期償却
- 航空機リースの課税繰り延べ
- 社宅制度の個人所得圧縮
- 中小企業経営強化税制を通じた100%経費算入
中古不動産の短期償却
利益5,000万円の有効な投資先として、古い中古アパートの購入が挙げられます。
例えば、法定耐用年数(22年)をすべて経過した古い木造アパートを購入すると、建物の購入費用を最短4年という短期間で集中的に経費(減価償却費)に落とすことが可能です。
中古不動産の購入によって今期の利益を大きく圧縮し、税負担を抑えながら不動産という現物資産を手元に残せます。
航空機リースの課税繰り延べ
利益5,000万円を数千万円単位で一気に処理したい場合に活用されるのが、航空機や船舶のオペレーティングリース投資です。
購入した航空機を航空会社に貸し出す事業に出資する形をとり、初年度に多額の減価償却費を計上して利益を大幅に消し去ります。
数年後のリース終了時には、売却益としてまとまった資金が戻ってくるため、将来の退職金原資や事業承継のタイミングに合わせて納税を先送りする高度な資産防衛術です。
【事例】事前の相談なしに決算直前で航空機リースを選択したIT会社オーナーのケースがあります。数年後の資金返還タイミングと退職時期がズレた結果、戻ってきた資金に再び法人税が課される事態となりました。
さらに、オーナー個人への将来の株式引き継ぎ(二次相続など)の視点が欠けていたため、個人の相続税負担まで増加しました。出口の設計がない利益圧縮は、将来的な税負担を増大させるリスクがあります。また基本的に外貨建ての投資が中心となるため、為替リスクが高いとされる円安下での投資には元本割れのリスクが伴います。
社宅制度の個人所得圧縮
会社が家主と賃貸契約を結び、役員に対して貸し出す「法人社宅」の仕組みを導入します。会社が支払う家賃の大半を経費にしつつ、役員個人が負担する家賃を低く抑えることで、役員個人の所得税や住民税、社会保険料を引き下げます。
中小企業経営強化税制を通じた100%経費算入
今最も人気があると考えられるのが、事業投資の対象となる資産を中小企業経営強化税制を活用して100%今期の経費に算入する方法です。2,000万円の事業投資であれば、その全額が今期の経費(損金)として、法人税を計算することができるため、足元で発生する法人税の額を一時的に抑えることが可能です。
こちら中小企業の方はどのような投資対象に取り組み、対策を行っているかということについて弊社には多数の事例がありますので、お気軽にお問合せ下さい。
法人税対策のご相談なら税理士法人ネイチャー
利益5,000万円という高いハードルを越えた会社は、単に税金を減らすだけの守りの視点から、残った資金をどう運用して会社と個人の資産を築くかという攻めの視点へ切り替えるべきタイミングです。しかし、法律の表面だけをなぞった無理な利益圧縮は、のちの税務調査で否認を受けかねません。
税理士法人ネイチャーは、富裕層の税務および資産運用に特化した専門の税理士法人です。追徴課税のリスクを排除したクリーンな状態で、会社の財務体質を次のステージへ引き上げるお手伝いをいたしますのでご相談ください。
まとめ:利益5,000万円の法人税を最適化して強い会社を作る
利益5,000万円にかかる法人税や住民税、事業税の総額は、何もしなければ最大1,750万円に達し、そのまま消えてしまいます。しかし、税額控除や経費算入といった具体的な手を打てば、その現金を将来への強力な投資資金として会社に留められます。
大切なことは、決算が近づいてから慌てて意味のない経費を使うことではなく、早い段階から出口の資金回収までを見据えた計画を立てることです。自社に本当に合った最適な減税・投資の検討を行い、さらなる事業拡大を支える強い財務基盤を作っていきましょう。
自社の場合、どの投資や減税制度を組み合わせるのがよいのか、まずはプロと面談してみませんか。ぜひ無料相談にお申し込みください。
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