法人税の節税対策一覧27選!最強の手法を税理士が詳しく紹介

法人は、株式会社や合同会社などの種類に限らず、法人税を納める必要があります。その中で、少しでも税負担を抑えるための節税対策をお考えの方も多いでしょう。

この記事では、法人税の節税対策として最強の手法を税理士がわかりやすく解説します。法人税の節税対策でグレーな手法は避けるべき理由も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次 非表示

法人税

法人税とは?概要と申告期限

法人税とは、法人が事業活動によって得た所得に対して課される国税です。

株式会社や合同会社などの法人は、法人として利益を出した場合に法人税を申告・納付する必要があります。

ただし、法人が負担する税金は法人税だけではありません。

法人住民税や法人事業税、特別法人事業税などもあり、これらをまとめて「法人税等」と呼ぶことがあります。

また、法人税は、売上そのものにかかる税金ではありません。

収益から、仕入れ、人件費、家賃、広告費、減価償却費などの費用を差し引き、さらに税法上の調整を行った「課税所得」に対して課税されます。そのため、会計上は利益が出ていても、税務上の所得とは金額が異なる場合があるでしょう。

法人税の節税対策を考える際は「経費を増やせばよい」と単純に考えるのではなく、損金として認められるかどうかを確認しなければいけません。

法人税の申告・納付期限は、原則として事業年度終了日の翌日から2か月以内(※)です。

参考:主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日

期限を過ぎると、延滞税や無申告加算税などのペナルティが発生する可能性があります。

節税対策は決算直前だけでなく、事業年度の途中から利益予測を立てて進めることが大切です。

法人税の最強節税対策27選

法人税の節税対策として効果的な、27個の対策を紹介します。

  1. 福利厚生を充実させる
  2. 社宅制度を取り入れる
  3. 決算賞与を支給する
  4. 出張旅費規定を制定する
  5. 不良在庫を処分する
  6. 消耗品を経費計上する
  7. 飲食代を経費計上する
  8. 貸倒損失を計上する
  9. 事前確定届出給与を利用する
  10. 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)に加入する
  11. 中小企業退職金共済に加入する
  12. 法人向け保険に加入する
  13. オペレーティングリースを取り入れる
  14. 役員退職金を支給する
  15. 自社ホームページの作成・リニューアルを行う
  16. 機械や車など設備投資をする
  17. 中古資産を購入する
  18. 少額減価償却資産の特例制度を活用する
  19. 短期前払費用の特例を活用する
  20. 広告宣伝費を前倒しで使用する
  21. 賃上げ促進税制を利用する
  22. 適切な役員報酬を設定する
  23. 企業版ふるさと納税を利用する
  24. 企業型確定拠出年金を導入する
  25. 決算月を変更する
  26. 資本金額を見直す
  27. 2つ目の別会社を設立する

税負担を軽減したいと考えているなら、一つずつしっかりと目を通していきましょう。

福利厚生を充実させる

福利厚生を充実させるのは、法人税の節税対策として効果的です。これは、福利厚生費が税法上、一定の条件を満たせば経費として計上できるからです。

例えば、福利厚生には以下のようなものがあります。

  • 食事補助
  • 社員旅行
  • 健康診断など

また、福利厚生を充実させることで、従業員のモチベーションを高められるというメリットもあります。単に節税対策としてではなく、法人の大切な資産でもある従業員のパフォーマンス向上にも活用できるでしょう。

社宅制度を取り入れる

法人税の節税対策として、社宅制度を取り入れるのもおすすめです。社宅制度とは、法人が従業員に社宅を提供する制度のことです。この制度を活用することで、法人は従業員の生活を支援しながら法人税の負担も軽減できます。

また、社宅制度は優秀な人材を確保したり、定着率を向上させたりするのにも役立ちます。例えば、転勤あるいは異動が多い業種の場合、社宅があれば従業員の負担を減らせるうえ、安心して働ける環境を整えられるでしょう。

決算賞与を支給する

法人税の負担を抑えたいなら、決算賞与の支給も選択肢に入れておきましょう。決算賞与は、決算が終わったタイミングで臨時で支給するボーナスのことです。

金額自体は業績をもとに決定できますが、支給方法にはいくつか条件があります。

  • 支給額を事前に従業員別で確定後、通知する
  • 実際の支給日は、決算の翌日から1か月以内である
  • 支給額は、未払金扱いで経費として計上する

参照:No.5350 使用人賞与の損金算入時期|国税庁

決算賞与の支給は単に税負担を軽減する効果を期待できるだけではなく、従業員のモチベーション向上などにもつながるため、検討してみるとよいでしょう。

出張旅費規定を制定する

出張旅費規程を整備するのも、法人税の節税対策の一つです。

出張旅費規程とは、役員や従業員が業務上の出張をした際に支給する交通費、宿泊費、日当などについて、対象者や支給額、精算方法を定めた社内規程です。支給基準を明確にしておくことで、出張費を適切に経費計上しやすくなるでしょう。

特に、規程に基づいて支給する出張日当は、業務上の旅行に通常必要と認められる範囲であれば、法人側では旅費交通費などとして損金算入できる可能性があります。

また、受け取る役員や従業員側でも、一定の要件を満たす旅費は給与として課税されない場合があるでしょう。

国税庁は、国内出張のために支給する出張旅費、宿泊費、日当について、通常必要と認められる部分は消費税の課税仕入れになると示しています。一方、海外出張のために支給する出張旅費、宿泊費、日当は、原則として課税仕入れにはなりません。

参考:国税庁「No.6459 出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い」

ただし、出張旅費規程を作成するだけで、自動的に節税が認められるわけではありません。適正な金額を設定し、実際の出張内容に基づいて規程どおりに運用することが重要です。

詳しくは下記の記事を参考にしてください。

不良在庫を処分する

不良在庫を処分することも法人税の効果的な節税対策の一つです。

法人が持つ在庫には、需要が減ったものや古くなったものなど価値が低下した商品が含まれているケースがあります。これらの不要な在庫を処分することにより、在庫評価損を計上して課税所得を減らせます。

ただし、証明書類の添付といった手続きを行わずに処分を実行してしまうと、税務署から指摘を受けかねません。場合によっては、専門家から助言を受けたほうがよいでしょう。

消耗品を経費計上する

消耗品の経費計上も法人税の節税対策として有効です。消耗品の経費計上は、その年の利益に直接影響を与えるので節税効果が高いケースもあります。

さらに、消耗品を経費計上することにより、以下のようなメリットがあります。

  • 購入したときに全額を経費計上できる
  • 減価償却費を計算する手間を省略できる

具体的には、コピー用紙やインクなどは消耗品です。

ただし、消耗品は取得価額が10万円未満のものに限定されます。もし取得価額が10万円以上になるのであれば、原則減価償却費に該当します。

飲食代を経費計上する

飲食代を経費計上するのも、法人税の節税対策としておすすめです。ただし、金額には上限があり、1人あたり10,000円以内の飲食代が経費として計上できる範囲です。

さらに、飲食代を経費として計上するためには、領収書といった書類を用意しておく必要があります。

加えて、以下の項目を記録しておくと、落ち着いて税務調査に対応できるでしょう。

  • 日時
  • 場所
  • 相手
  • 目的
  • 内容
  • 金額など

飲食は、顧客あるいは取引先と良好な関係を築くために役立ちます。経費計上も考慮しながら、効果的に活用してみてください。

貸倒損失を計上する

取引先から回収できなくなった売掛金などを貸倒損失として計上するのも、法人税の節税対策の一つです。

貸倒損失として損金算入できれば、その事業年度の課税所得を減らせるため、法人税の負担軽減につながります。

ただし、代金の支払いが遅れているだけでは、原則として貸倒損失にはできません。

国税庁は、貸倒損失として処理できる主なケースを次のように示しています。

  • 会社更生法や民事再生法などにより債権が切り捨てられた場合
  • 債務者の資産状況や支払能力から、債権の全額を回収できないことが明らかになった場合
  • 継続的な取引を停止し、最後の弁済などから1年以上が経過した場合
  • 売掛債権の金額が取立費用より少なく、督促しても支払いがない場合

なお、取引停止から1年以上経過したことを理由に貸倒損失を計上できるのは、原則として売掛金などの売掛債権です。貸付金は、対象に含まれません。

また、この取扱いでは、売掛債権の全額ではなく、備忘価額を控除した残額を貸倒れとして損金経理します。担保がある場合は、この形式上の貸倒れの対象から外れる点にも注意が必要です。

債務者の資産状況や支払能力などから債権の全額が回収不能であるとして貸倒損失を計上する場合も、担保物があるときは、原則として担保物を処分した後でなければ損金経理できません。

計上する際は、請求書や契約書、督促状、取引停止日が分かる資料、債務者の財務状況に関する資料、担保の有無や処分状況が分かる資料などを保存し、貸倒れとして処理した根拠を説明できるようにしておきましょう。

参考:国税庁「No.5320 貸倒損失として処理できる場合」

事前確定届出給与を利用する

法人税の節税対策として、事前確定届出給与を利用する手法もあります。

この制度を活用することで、あらかじめ税務署に届けた金額を損金として計上できるのです。

この制度の大きな魅力は、臨時の役員賞与も損益算入できることです。仮に想定以上の利益が出たとしても、事前に設定した給与額を損金計上できるので、法人税の負担を軽減できます。

ただし、税務署への届け出には一定の期限があり、期限を過ぎた場合は適用できません。

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)に加入する

掛金を損金に算入できる経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)に加入するのも、節税対策の一つの手です。

これは、中小企業が経営上のリスクに備えるために設けられた制度であり、もしもの場合に備えるための資金を確保できます。

例えば、取引先の企業が倒産したとき、積み立てた掛金の総額の10倍以内(最高8,000万円)なら共済金の貸付を受けられます。

ただし、回収困難な売掛債権などの金額の範囲内となるため、注意が必要です。

税負担の軽減をしつつ、リスクの低減も実現させたい場合、活用を検討したい制度です。

中小企業退職金共済に加入する

法人税の節税を考えるなら、中小企業退職金共済への加入も検討しましょう。この制度を活用すれば、従業員に退職金を支払う目的であらかじめ共済金を積み立てられます。

中小企業退職金共済とは…中小企業のための国の退職金制度

そして、積み立てた金額分、損金計上が可能です。退職金の支払いについては、一時金、分割金、併用金の中から選択でき、従業員本人が直接受け取れます。

ただし、中小企業退職金共済への加入は従業員全員する必要があり、個別での加入は認められていないため、注意しましょう。

法人向け保険に加入する

法人税の負担を軽減したいなら、法人向け保険への加入も選択肢の一つです。これは、法人向けの保険に入ることで、保険料を損金計上できるからです。

具体的には、生命保険や医療保険、損害保険といったさまざまな保険が用意されているので、必要に応じて加入を検討してみてください。

また、法人向けの保険は従業員の健康管理などにも役立つため、企業の生産性の向上にもつながるでしょう。

オペレーティングリースを取り入れる

法人税の節税対策として、オペレーティングリースを取り入れるのも有効です。

オペレーティングリースとは…企業に必要な設備や機器をリース会社から借りて利用する手法

リース料は経費として計上でき、法人税の負担軽減を期待できます。

加えて、リース契約が終われば最新の設備に切り替えられるので、技術面の進歩にもスムーズに対応可能です。

また、オペレーティングリースには、資産を購入するときの初期費用を抑えられるという魅力があります。中でも、設備投資が大きな負担となる中小企業は資金繰りの改善を期待できます。

役員退職金を支給する

役員の退任時に退職金を支給することも、法人税の節税対策として検討できる方法です。

役員退職金は、退職の事実があり、在任期間や役員報酬、功績などに照らして適正な金額であれば、法人側で損金算入できる場合があります。まとまった金額を損金として計上できれば、その事業年度の課税所得を減らし、法人税の負担軽減につながるでしょう。

また、退職金を受け取る役員側では、原則として退職所得控除を差し引いたうえで退職所得を計算します。一般的な退職手当等では、控除後の金額の2分の1が課税対象となるため、役員報酬として受け取る場合より税負担を抑えられることがあります。

ただし、役員等としての勤続年数が5年以下の場合、その期間に対応する退職手当等は「特定役員退職手当等」に該当し、退職所得控除後の金額を2分の1にする措置は適用されません。

たとえば、役員等としての勤続年数が4年11か月の場合は、5年以下に該当するため、原則として特定役員退職手当等に該当します。

さらに、法人側が支給する退職金が不相当に高額と判断された場合、過大な部分について損金算入が認められない可能性があります。

役員退職金規程を整備し、株主総会などで必要な決議を行ったうえで、在任年数や最終報酬月額、功績などを踏まえて適正額を設定しましょう。

参考:国税庁「No.2737 役員等の勤続年数が5年以下の者に対する退職手当等(特定役員退職手当等)」

自社ホームページの作成・リニューアルを行う

事業に必要なホームページの作成やリニューアルにかかった費用は、その内容に応じて損金に算入できます。

会社案内や商品・サービスの紹介、採用、集客などが目的であれば、広告宣伝費や外注費として、制作した事業年度に費用計上できる場合があるでしょう。

文章や画像の制作、既存ページの軽微な変更、サーバー代やドメイン代なども、事業に必要な支出であれば経費の対象になります。

一方で、商品注文、決済、予約管理、会員管理、データベース連携など、プログラムとしての機能を備えている場合は、制作費の一部または全部をソフトウェアとして資産計上し、減価償却する必要がある場合があります。

また、ホームページの内容が更新されないまま1年以上使用される場合には、支出の効果が1年以上に及ぶものとして、一時の損金ではなく、使用期間に応じて償却する処理が必要になる可能性があります。

そのため、ホームページ制作費を、全額その期の経費にできるとは限りません。制作会社からの見積書や請求書では、デザイン費、原稿作成費、写真撮影費、システム開発費、保守費用などの内訳を分けておくと、税務処理を判断しやすくなります。

また、節税だけを目的に不要なホームページを制作すると、税負担は減っても、それ以上に会社の資金が流出します。集客や採用、業務効率化など、事業上の効果が見込める場合に実施しましょう。

機械や車など設備投資をする

法人税の節税対策の一つとして、機械や車などの設備投資もおすすめです。減価償却費を経費計上できるため、税の負担を抑えられるでしょう。

また、設備投資を行うと補助金の申請ができる可能性があります。例えば、ものづくり補助金やIT導入補助金といった制度が挙げられます。

ただし、補助金の申請方法や適用条件はそれぞれで異なるため、制度の活用を考えているのであれば税理士などの専門家に相談したほうがよいでしょう。

中古資産を購入する

事業で使用する設備や車両などを中古で購入すると、法人税の節税につながる場合があります。

中古資産は、新品より取得価格を抑えられるだけでなく、一定の条件を満たせば法定耐用年数より短い耐用年数で減価償却できる可能性があります。その結果、減価償却費を早期に損金算入でき、課税所得を抑えられるでしょう。

国税庁によると、中古資産の使用可能期間を見積もることが難しい場合は、簡便法により耐用年数を算定できます。

参考:国税庁「No.5404 中古資産の耐用年数」

ただし、取得後に行った資本的支出が一定額を超える場合は、簡便法を利用できないケースもあるため注意が必要です。

また、中古資産の耐用年数は、事業の用に供した事業年度に算定しなければなりません。

中古資産は節税だけを目的に選ぶのではなく、設備の状態や修繕費、事業での使用目的も踏まえ、総合的に判断するのが大切です。

少額減価償却資産の特例制度を活用する

法人税の負担を軽くしたいなら、少額減価償却資産の特例制度を活用するのもよいでしょう。

少額減価償却資産の特例制度を活用すれば、減価償却資産を購入したときに全額を損金算入できます。しかし、取得価額が30万円未満のものが対象です。

さらに、特例を活用したい場合、以下の条件を満たす必要があります。

  • 従業員が500人以下であること
  • 資本金が1億円以下であること
  • 青色申告を行っていること

また、ソフトウェアや商標権などの無形固定資産も適用できる特例です。

ただし、上限は300万円であるため、活用する場合には気をつけてください。

短期前払費用の特例を活用する

法人税の負担を軽くしたいと考えるなら、短期前払費用の特例を活用するのもおすすめです。

具体的には、以下のようなケースで短期前払費用の特例が適用されます。

  • 土地や建物の賃料
  • システムのリース料
  • サービス利用料など

ただし、短期前払費用の特例は以下の条件を満たす必要があります。

  • 年払いであること
  • 物品の購入ではないこと
  • 1年以内にサービスの提供を受けること
  • 継続してその支払った日の属する事業年度の損金額に算入すること

参照:No.5380 短期前払費用として損金算入ができる場合|国税庁

適用できるかどうかわからないという場合は、税理士などへの相談も検討してみましょう。

広告宣伝費を前倒しで使用する

広告宣伝費を前倒しで使用するのも、法人税の負担軽減には有効です。

例えば、年度内に必要となる広告費を事前に支出し、その分を損金計上して課税所得を減らします。

また、通常は年度末に計上する予定だった広告費を決算前に支出することにより、早いタイミングで経費と認識できるというメリットもあります。

ただし、仮に広告宣伝費を前倒しで支出したとしても、翌期に広告が出されるのであれば前払費用として翌期に繰延処理されるため、当期の損金にはなりません。

広告宣伝費は、認知度を高めるためには欠かせない経費です。うまく活用して税負担も軽減したいところです。

賃上げ促進税制を利用する

税負担の軽減を考えるなら、賃上げ促進税制の利用を検討してみてください。賃上げ促進税制は、企業の貴重な資産となる人材に対する投資を行ったという点で、税金面で優遇されます。

賃上げ促進税制とは…従業員の給与などを前年度から一定以上増やしたとき、税額控除を受けられる制度

また、給与や賞与などを増やすことにより、従業員のモチベーションや生産性の向上につながるでしょう。

さらに、賃上げ促進税制を利用すれば、賃上げによる費用の増加を相殺できるケースもあります。

適切な役員報酬を設定する

法人税の負担を減らしたいなら、適切な役員報酬を設定しましょう。

役員報酬が適切に設定されていると法人の利益を圧縮し、その結果税負担を軽くできます。役員報酬は、経費扱いで損金算入されます。

ただし、役員報酬が適切に設定されていないと、税務署から指摘を受ける恐れもあるため気をつけなければなりません。

また、報酬は一度決めたら終わりではなく定期的に見直して、業績に応じて柔軟に対応していくとよいでしょう。

企業版ふるさと納税を利用する

法人税の負担軽減を実現するなら、企業版ふるさと納税の利用も検討してみてください。寄付金のうち一定の割合が法人税から控除されるので、実質的な税負担を抑えられます。

企業版ふるさと納税とは…地方自治体に対して寄付を行い、法人税の控除が受けられる制度

また、企業版ふるさと納税は地域活性化や社会貢献にもつながり、企業のブランディングにも役立つでしょう。節税と企業の信頼性やイメージ向上を両立させたいなら、選択肢に入れておきたい制度です。

企業型確定拠出年金を導入する

企業型DC(企業型確定拠出年金)は、企業が掛金を拠出し、従業員が自ら運用して老後資金を準備する制度です。

企業が負担する掛金は、一定の要件のもとで損金算入できるため、法人税の節税につながる可能性があります。

また、掛金は原則として従業員の給与としては扱われません。従業員にとっては、老後資金を準備できる福利厚生制度となり、人材確保や定着にも役立つ可能性があります。

さらに、企業型DCで運用した利益は、運用期間中は非課税で再投資されます。将来受け取る際も、一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金として受け取る場合は公的年金等控除の対象になるなど、税制上の優遇措置があります。 。

ただし、掛金には法令で定められた上限額があり、他の企業年金制度の加入状況によって拠出可能額が異なります。また、企業型DCを導入するには、規約の作成、運営管理機関の選定、従業員への制度説明、継続的な投資教育なども必要です。

制度を導入する際は、自社の福利厚生制度や資金計画を踏まえ、無理のない掛金額を設定しましょう。

決算月を変更する

法人税の負担軽減を考えるなら、決算月の変更も有効な選択肢の一つです。一般的に、企業は年度末を決算月に設定することが多い傾向にあります。

しかし、業種やビジネスの特性に寄っては、決算月を変えることで税負担を軽くできる可能性があります。

例えば、売上がシーズナリティで変動する業種の企業なら、売上が低い時期に決算月を設定すれば利益を標準化でき、直近の税負担を軽くできるでしょう。

加えて、決算月の変更により、特定の年度における利益の調整と税負担の分散ができます。

ただし、決算月を変えるには手続きが必要で、コストや手間がかかるため、実行するかどうかは慎重に判断してください。

資本金額を見直す

資本金額を見直すことで、法人税や地方税の負担を抑えられる場合があります。

たとえば、資本金1億円以下の法人は、一定の要件を満たすと法人税の軽減税率、交際費等の損金算入、少額減価償却資産の特例などを利用できる可能性があります。また、資本金や従業員数によっては、法人住民税の均等割にも影響するでしょう。

ただし、資本金を1億円以下にすれば、すべての中小企業向け優遇措置を受けられるわけではありません。大法人との完全支配関係がある法人、通算法人、所得金額が一定水準を超える法人など、制度によって対象外となる場合があります。

また、資本金額は外形標準課税の対象判定にも関係します。資本金1億円超の普通法人は、原則として外形標準課税の対象となるため、資本金額の見直しが事業税の負担に影響する場合があります。

減資には、株主総会の決議や債権者保護手続きなどが必要です。税負担だけでなく、融資や取引先からの信用への影響も踏まえて検討しましょう。

2つ目の別会社を設立する

新規事業の立ち上げや事業リスクの分散を目的に、別会社を設立する方法があります。

別会社として事業実態があり、それぞれの法人が制度ごとの要件を満たす場合には、法人税の軽減税率、交際費等の定額控除限度額、少額減価償却資産の特例などを利用できる可能性があります。

ただし、節税だけを目的として会社を分けたり、実態のない会社へ利益や経費を移したりすると、税務上問題になるおそれがあります。グループ会社間で売上、外注費、家賃、役員報酬、業務委託料などをやり取りする場合は、取引内容や金額に合理性が必要です。

また、資本金1億円以下の法人であっても、大法人との完全支配関係がある法人、通算法人、所得金額が一定水準を超える法人など、制度によっては中小法人向け特例の対象外となる場合があります。

別会社を設立すると、法人住民税の均等割、決算・申告費用、社会保険、経理業務、契約管理、資金移動の管理などの負担も増えます。

そのため、別会社の設立は、節税効果だけでなく、新規事業の成長性、リスク分散、資金調達、許認可、管理コストを総合的に比較したうえで検討しましょう。

法人税

法人税の節税対策でグレーな手法は避けるべき理由

法人税の節税対策をするなら、グレーな手法は避けるべきです。

理由は大きく2つあります。

  1. グレーな手法を取ると追徴課税やペナルティが課される恐れがある
  2. 企業の信用にも影響を与える可能性がある

まず、税務署の監査あるいは調査が入ったときに、グレーな手法が見つかると追徴課税やペナルティが課される恐れがあることです。仮に短期的に税の負担を抑えられても、グレーな手法を長期的に行うとリスクが大きくなるため、避けたほうがよいでしょう。

また、企業の信用にも影響を与える可能性があることです。グレーな手法を用いていることが判明すれば、顧客や取引先からの信用を失うことになりかねません。企業にとっては致命的なダメージとなることもあるでしょう。

このような理由から、法人税の節税対策にグレーな手法を取ってはいけません。対策をするのであれば、適切な手法で取り組みましょう。

法人税の節税対策する注意点

法人税の節税対策は、税負担を軽くするうえで有効です。

ただし「税金を減らせるから」という理由だけで進めると、かえって会社の資金繰りや信用力に悪影響を与えかねません。

特に注意したいのは、節税のために不要な支出を増やしすぎることです。

備品購入や広告宣伝費、保険加入などは経費計上できる場合がありますが、支出そのものは会社のお金を減らします。

節税効果よりもキャッシュアウトの負担が大きくなれば、本業に使える資金が不足するおそれがあるでしょう。

また、利益を圧縮しすぎると、金融機関からの評価が下がる可能性もあります。

銀行は融資判断の際に、利益や財務状況を確認します。過度な節税によって利益が小さく見えると、業績が悪い会社と判断され、融資を受けにくくなるケースもあるでしょう。

法人税の節税対策では、以下の点を意識してください。

  • 節税効果だけでなく資金繰りも確認する
  • 事業に必要な支出かどうか見極める
  • 金融機関からの評価への影響も考える
  • 税法上、損金として認められるか確認する
  • 証拠書類や社内規程を整えておく

節税は、会社にお金を残すための手段です。税額だけを見て判断するのではなく、キャッシュフローや将来の融資、事業計画まで含めて検討することが大切です。

自社に必要な法人税の節税対策を見つけるなら税理士法人への相談がおすすめ

自社に適切な法人税の節税対策を見つけるなら、税理士法人への相談がおすすめです。とくに、節税を得意とする税理士法人への相談が効果的です。

具体的には、以下のような税理士法人を探してみましょう。

  • 節税に関する知識や経験が豊富である
  • 税務調査や税務訴訟の対応が得意である
  • 税制改正の動向に敏感である
  • 経営者に寄り添う姿勢がある

法人税の節税対策を一から調べるのは大変な作業です。さらに、そこから自社に必要なものを調べるとなればかなりの手間がかかるでしょう。

自社に必要な法人税の節税対策をなるべく手間をかけずに探したいなら、税理士法人への相談を検討してみてください。

法人税の節税対策に強い税理士の見つけ方

法人税の節税対策を本格的に行うなら、税理士への相談がおすすめです。

ただし、税理士にも得意分野があるため、法人税対策や決算対策に特化した税理士を選ぶのが賢明でしょう。

まず確認したいのは、節税提案の実績です。

法人の申告の対応件数が多くても、決算対策に強いということにはなりません。対策提案が得意な税理士に相談することで、会社の状況に合った提案を受けやすくなります。

また、節税方法をただ並べるだけでなく「どの対策が自社に合うか」「実行した場合に資金繰りへどのような影響があるか」まで説明してくれる税理士を選びましょう。

法人税の節税対策に強い税理士を見つけるポイントは、以下のとおりです。

  • 法人税や決算対策の実績がある
  • 業種や会社規模に合った提案ができる
  • 節税だけでなく資金繰りも見てくれる
  • 税務調査リスクまで説明してくれる
  • 料金体系が明確である

法人税の節税対策は、会社ごとに最適解が異なります。自社の利益状況や将来計画を踏まえて、無理のない節税方法を提案してくれる税理士を選びましょう。

各法人に適切で最強の節税対策の相談ならネイチャーグループ

法人にとって、最強かつ適切な節税対策を実施するなら、一度ネイチャーグループへご相談ください。

当社は、日本最大級のコンサルティングファームであり、税務に特化しています。そのため、各法人に適切な節税対策を提案できます。

数多くある節税対策のなかから、最適な手法を選ぶのは容易ではありません。仮に選べたとしても、時間や手間がかかり、本業に支障が出てしまう恐れがあります。

その点、当社に相談すれば時間や手間をかけることなく、自社に適切な節税対策がわかります。「法人税を抑えたい」「自社に最適な節税対策を知りたい」という企業様は、ぜひ当社へお気軽にご相談ください。

まとめ:法人ができる最強の節税対策で財務状況を改善しよう

法人税の負担を減らすために、おすすめの節税対策を19個紹介しました。いずれも有効な手法ですので、実践して財務状況を改善しましょう。

また、くれぐれもグレーな手法は避けるべきです。税務署からペナルティを受けたり、企業の信用を失ったりする恐れがあります。

なお、法人によって最適な手法は異なります。より節税効果の大きいものや自社に最適なものを探しているなら、税理士への相談も検討してみてください。

私たちネイチャーグループは、年間2,000件、累計1万件の相談を受けた実績がある税務の専門家です。節税対策に精通したアドバイザーが多数在籍しており、安心して相談できる環境が整っています。ぜひ一度当社へご相談ください。

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