資産運用を検討している方の中には、投資に関する知識や経験が乏しく、専門家への相談を検討している方も多いでしょう。独断で投資をした場合、資産を減らすリスクが高まるので専門家に相談することをおすすめします。
この記事では、投資アドバイザーとはどのような人物か、投資アドバイザーの種類、支払う手数料や費用、選び方などについて解説します。投資に興味があって専門家に相談したいと考えている方はぜひ参考にしてください。
投資アドバイザーとは金融商品を提案する専門家のこと
投資アドバイザーとは、多種多様な金融商品の提案をする専門家のことです。投資の知識や経験が乏しい方の中には、どんな金融商品があるのか、リスクがどのくらいなのかを詳しく知らない方も多いでしょう。
そのような、投資に興味があるものの一歩を踏み出せずにいる方に、正しい金融商品の知識を提供するのが投資アドバイザーです。
投資と聞くと、株式投資や投資信託、不動産投資といった資産を増やす積極的な投資方法を想像した方が多いでしょう。しかし、預貯金や保険といったように資産を守りながら増やす貯蓄性の強い投資方法の提案も受けられるのが投資アドバイザーの特徴です。
主な投資アドバイザー5選
投資アドバイザーという名称の専門家がいるわけではありません。投資アドバイザーとは、以下の専門家の総称です。
- 資産運用アドバイザー(IFA)
- ファイナンシャルプランナー(FP)
- 銀行・証券会社の営業担当者
- 保険会社・保険代理店の営業担当者
- ロボアドバイザー
それぞれの投資アドバイザーの特徴について詳しく見ていきましょう。
資産運用アドバイザー(IFA)
IFAとは、金融アドバイザーのことです。銀行や証券会社などに勤務している営業担当者に相談した場合、会社の販売方針やノルマなどを優先した金融アドバイスが行われるケースが多いので注意が必要です。
しかし、IFAは銀行や証券会社などから独立した方が多く、会社の販売方針やノルマなどを気にしません。豊富な知識や経験を持つIFAが、市場動向を踏まえながら金融アドバイスを行ってくれます。相談者一人ひとりの状況に応じた最適な提案を受けられる点がメリットと言えるでしょう。
ファイナンシャルプランナー(FP)
FPとは、暮らしとお金に関する幅広い相談に対応する専門家です。家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度といった幅広い知識を有しており、相談者の夢や目標に向けてサポートしてくれます。
ただし、何でもサポートしてもらえるわけではありません。専門的なサポートは、弁護士や税理士、社会保険労務士などの他の専門家と連携を取りながら進めます。具体的には以下のサポートがFPから受けられます。
- 家計管理
- 老後の生活設計
- 教育資金
- 年金・社会保険
- 住宅資金
- 資産運用
- 一般的な税制
- 保険
- 介護・医療費
- 簡易の相続税・贈与税試算
銀行・証券会社の営業担当者
銀行や証券会社には、金融商品の販売を担当する営業担当者が在籍しています。IFAやFPに相談する際は、相談料が発生するのが一般的です。
しかし、銀行・証券会社の営業担当者は、契約を締結することを目的としており、基本的に相談料は発生しません。そのため、IFAやFPよりも気軽に相談しやすいでしょう。
ただし、会社の販売方針やノルマなどを優先されて、自身に合っていない金融アドバイスが行われる可能性があるので注意してください。
保険会社・保険代理店の営業担当者
保険会社や保険代理店には、保険商品の販売を担当する営業担当者が在籍しています。金融商品と聞くと、株式や投資信託などを想像した方が多いのではないでしょうか。保険商品も金融商品に含まれ、資産を守りながら増やす投資方法として注目されています。
保険商品には、万が一に備えながら目標に向けて貯蓄していく一般的な保険商品もあれば、変額保険という万が一に備えながら積極的に資産を増やす保険商品もあります。
万が一に備えながら資産を増やしたい方は、保険商品の取り扱いに特化している保険会社・保険代理店の営業担当者に相談しましょう。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)を活用して投資診断や投資アドバイスなどを行うサービスです。
IFAやFPに相談した場合は相談料が発生する可能性があり、銀行・証券会社の営業担当者に相談した場合はしつこい営業を受ける可能性があるなどの理由から、相談できずにいる方も多いのではないでしょうか。
ロボアドバイザーはいくつかの質問に回答するだけで最適な投資方法を提示してくれます。また、ロボアドバイザーによっては運用を代わりに行ってくれるものもあります。相談料を抑えたい、しつこい営業を受けたくないという方に向いているでしょう。
ただし、ロボアドバイザーを利用した場合、金融知識は身に付きません。助言が正しいかを判断できないと、誤った投資方法を選択して損をする可能性があるので注意してください。
投資アドバイザーに支払う手数料・費用
投資アドバイザーに相談した際に支払う手数料・費用には、以下の3種類が挙げられます。
- 売買手数料型
- 残高フィー型
- 教育的親切型
それぞれの手数料・費用について詳しく説明していきます。
売買手数料型
売買手数料型とは、相談者が金融商品を購入した場合に支払った金額の一部を手数料として徴収する仕組みです。謝礼目的で受け取るキックバックと同じと考えて問題ありません。
例えば、手数料が1%に設定されている場合は、100万円の金融商品を購入した際に1万円の手数料を投資アドバイザーに支払います。
手数料を別途支払わずに済み、計算が分かりやすいことから、相談者も利用しやすいというメリットがあり、最も一般的な手数料モデルとして広く採用されています。
ただし、売買手数料型の場合は、取引回数が多いほど手数料が発生する仕組みであるため、投資アドバイザーの中には手数料を増やすために取引回数を増やす、金額の高い金融商品を提案する悪質なアドバイザーもいるので注意してください。
また、銀行・証券会社の営業担当者、保険会社・保険代理店の営業担当者の中には、特定の金融商品のみを提案して、自身の手数料収入を増やそうとする方もいます。
IFAのような独立系の投資アドバイザーだと幅広い金融商品の提案を受けられるため、上記のリスクを軽減できるでしょう。
残高フィー型
残高フィー型とは、相談者の金融商品の残高に応じて、事前に決められた手数料を徴収する仕組みです。手数料が一定比率だと、金融商品の残高が大きくなると相談者の手数料負担が大きくなってしまうでしょう。そのため、手数料負担を考慮し、金額に応じて比率を下げる投資アドバイザーが多いです。
例えば、手数料が年2%に設定されている場合、指定日を迎えた時点で相談者の金融商品の残高が100万円だと、2万円の手数料を投資アドバイザーに支払います。
売買手数料型の場合は、相談者が金融商品の取引を繰り返さない限り、投資アドバイザーの手数料が増えません。しかし、残高フィー型の場合は、相談者の資産運用が成功して残高が増えることで手数料が増えます。
相談者の資産を増やしたい、投資アドバイザーの手数料収入を増やしたいという利害関係が一致した仕組みなので、相談者に寄り添ったアドバイスが期待できるでしょう。
教育的親切型
教育的親切型とは、相談者が投資アドバイザーに相談したタイミングのみ手数料が発生する仕組みです。時間や回数に応じて手数料が発生するため、投資に関する知識や経験が豊富で相談する頻度が少ない方であれば手数料負担を抑えられるでしょう。
ただし、アドバイスを必要とする頻度が多い場合、相談料が割高になる可能性があります。
そのため、投資に関する知識や経験が少なく、適宜投資アドバイザーにアドバイスを求める可能性が高い方は、売買手数料型や残高フィー型の手数料設定のほうが良いでしょう。
投資アドバイザーの正しい選び方
投資アドバイザーによって運用結果に差が生じるため、投資アドバイザーを選ぶ際は以下の3つのポイントを押さえながら選ぶことが大切です。
- 資格・ライセンスの有無を確認する
- 金融商品の知識が豊富にあるかをチェックする
- メリットとデメリットを両方説明してくれるかを見る
それぞれの選び方について詳しく見ていきましょう。
資格・ライセンスの有無を確認する
投資に関する資格やライセンスを保有している投資アドバイザーだと、何も保有していないアドバイザーよりも信頼度が高いでしょう。投資に関する資格やライセンスとして、以下の3つが挙げられます。
- FP
- IFA
- 証券外務員
- 保険募集人
FPは資産運用や税務などの幅広い知識を有する専門家ですが、具体的な投資アドバイスや金融商品の売買をサポートすることはできません。
一方、IFAや証券外務員は具体的な投資アドバイスや金融商品の売買をサポートできます。保険募集人は生命保険や損害保険などを販売できます。
保有している資格・ライセンスによってサポートを受けられる内容が違うため、どのような目的で投資アドバイザーに相談したいのかを明確にし、必要な資格・ライセンスを保有したアドバイザーかどうか確認してから相談しましょう。
金融商品の知識が豊富にあるかをチェックする
金融商品の知識が豊富、かつ扱っている金融商品が多い場合、相談者の状況に合った最適なアドバイスを受けられる可能性が高いです。
一方、金融商品の知識が少ない、扱っている金融商品が少ない場合、限られた金融商品からアドバイスを受けることになります。そのような投資アドバイザーに相談しても、期待したアドバイスを受けられない可能性があるので注意してください。
そのため、投資アドバイザーに相談する際は、金融商品の知識が豊富かどうか、これまでの実績を確認しておけば、自身の目的に合った最適なアドバイスを受けられるでしょう。
メリットとデメリットを両方説明してくれるかを見る
信頼できる投資アドバイザーか見極めるには、金融商品のメリットだけでなくデメリットも説明してくれるかどうかを確認することが大切です。
どのような金融商品にも、必ずデメリットがあります。メリットだけ説明してデメリットを説明しない投資アドバイザーの場合は、デメリットを把握しないまま投資を始めてしまって資産を減らすリスクが高まるでしょう。
また、特定の金融商品のみを提案する投資アドバイザーにも注意が必要です。手数料収入を増やすために特定の金融商品のみを提案する投資アドバイザーも少なくありません。
本当に相談者のことを考えてくれる投資アドバイザーかどうか見抜くためにも、メリットとデメリットの両方を説明してくれるアドバイザーに相談しましょう。
投資・資産運用でお悩みならネイチャーグループへ
投資の知識や経験が少ない方が誰のサポートも受けずに独断で投資を始めるのは危険です。投資で資産を減らしてしまう恐れがあるため、リスクを抑えるためにも投資アドバイザーに相談しましょう。
投資について悩みを抱えているという方は、ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー・株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)にお任せください。税務や資産運用に精通した専門家が、一人ひとりの相談者に合わせたプランをご提案します。税金対策を考慮しながら実践できるため、金銭的な負担を軽減するためにも役立つでしょう。
投資アドバイザーの活用は慎重に選ぼう
投資のリスクを抑えるには、投資アドバイザーに相談することをおすすめします。しかし、投資アドバイザーであれば誰でも良いというわけではありません。
投資アドバイザーによって得意とする分野が違うため、自身の目的に合ったアドバイザーを選ぶことが大切です。また、投資アドバイザーを選ぶ際は、信頼できるアドバイザーなのか事前にしっかり確認してから相談しましょう。
ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー・株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)は、豊富な実績と知識を備えた専門家集団です。相談者一人ひとりに合った対策を検討し、最適なプランをご提案できます。投資の経験がない方も、ぜひ一度ご相談ください。
資産運用や税金対策についてどんな不安や疑問もコンサルタントが丁寧にお答えします。
お客様の保有資産をさらに増やすための最適な提案を数多くの選択肢からご提供します。
豊富な経験と、投資や税務の様々な視点から、お客様にあった税金対策を提案します。
「富裕層であればあるほど税負担が高くて困る。」「所得税・法人税の対策をしたいが難しい。」などとお困りではありませんか?
ネイチャーグループでは、参加無料のオンラインセミナーを開催しています。メディアに多く出演している弊社ネイチャーグループ代表 芦田ジェームズ 敏之が登壇し、2023年度の税制改正に対応した節税術を無料公開いたします。ご自身の資産を残すために役立つ内容のため、是非ご参加ください。