「1億円を運用で得られる利息で生活できるだろうか?」
「1億円で利息生活ができるなら方法が知りたい」
1億円という大きな資金ですが、果たして資産運用で得られる利息だけで生活はできるのでしょうか。
この記事では、1億円で利息生活はできるのか、資産運用で押さえておくべきポイントについてわかりやすく解説します。また、おすすめの資産運用や税金対策も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
1億円で利息生活はできる?
1億円での利息生活は、決して不可能ではありません。ただし、年間の生活費と利回りのバランスを抑えておくことが何よりも大切です。
FIREを実現するためには、一般的に「資産が年間生活費の25倍、かつ年利4%での運用」が条件として求められます。
仮に、年間の生活費が500万円なら1億2,500万円の資産がなければいけません。また、1億円を年利4%で運用し続けた場合、年間で400万円が得られます。
よって、年間の生活費を400万円以内に抑えられれば利息のみで生活できます。
1億円で利息生活するための資産運用の重要性
1億円で利息生活するために、資産運用は重要な役割を担います。というのも、銀行に預けているだけでは年利4%の基準は達成できないからです。
2025年7月におけるメガバンクの普通預金金利は、0.2%前後です。月換算で約16,000円になるため、利息だけでは到底生活はできません。
つまり、1億円を利回りが大きい金融商品へ投資しなければ、利息生活は叶えられないのです。
1億円で利息生活するための資産運用おすすめ5選
1億円で利息生活するために、おすすめの資産運用を5つ紹介します。
- 不動産投資
- 株式投資
- 外国債券
- ヘッジファンド
- 投資信託
以下でそれぞれの詳細を見ていきましょう。
不動産投資|期待利回り4〜5%
不動産投資は、マンションやアパートといった物件を購入して入居者を増やし、家賃収入や物件の売却益で利益を得る運用です。
入居者が増えれば毎月の収入が安定し、中長期的にインカムゲインを得られます。
また、税務の観点で物件取得による節税効果も期待できます。
ただし、空室リスクや災害リスク、室内のリフォームをはじめとした原状回復工事の修繕リスクなど、さまざまな点に注意しなければなりません。
エリア調査や物件選びはもちろん、詐欺にも気をつける必要があります。不動産投資は、実績豊富な専門家に相談しましょう。
株式投資|期待利回り3〜8%
株式投資は、株式の売買で利益をあげる、もしくは保有し続けて配当金や株主優待を狙います。期待利回りは、3〜8%です。安定した優良企業へ投資すれば、着実に元本を増やしていける可能性があります。
ただし、銘柄選定や購入のタイミングが難しいというデメリットもあります。さらに、個別銘柄はさまざまな理由で株価が上がり下がりするので、情報収集が欠かせません。
そのため、利息生活をしていくのであれば、まず検討したい金融商品です。影響の少ない範囲で経験を積み、少しずつ慣れていくとよいでしょう。
外国債券|期待利回り2〜5%
外国債券は、安定的な利回りを確保するために候補に入れておいたほうがよいでしょう。
例えば、米国債は4%程度の利回りですが、これは日本の国債と比べて高いといえます。
Apple社やMicrosoft社といった優良企業が発行する社債も人気なので、選択肢に入れておくことをおすすめします。
ヘッジファンド|期待利回り10〜20%
ヘッジファンドは、投資銀行、証券会社などで運用経験を積んだプロフェッショナルが投資家に代わって運用してくれます。市場環境に関係なく安定したリターンを目指すのがヘッジファンドの特徴です。
そのため、今回紹介する資産運用の中では期待利回りが最も高く、利息生活をするうえではポートフォリオに多く配分したい投資先といえるでしょう。ただし、どのヘッジファンドを選ぶかは非常に重要です。
知識が少ない場合や自分で優良ヘッジファンドを見極める自信がない場合は、専門家へ相談しながら決めるのもおすすめです。
投資信託|期待利回り3〜8%
投資信託も、利息生活を考えるにあたって選択肢の一つです。
例えば、投資信託には以下のようなものがあります。
- バランス型ファンド:ディフェンシブな投資先
- インデックスファンド:運用コストが低く、市場平均並みのリターンが得られる
- グローバル株式ファンド:世界経済の成長の恩恵を受けられる
このように、投資信託は選び方一つで安定性と収益性をもたらしてくれます。そのため、利息生活をするうえで投資信託は検討してみてください。
1億円の利息生活を実現する具体的なポートフォリオ例
1億円の利息生活を実現するために、具体的なポートフォリオの例を3つ簡単に紹介します。
低リスクのポートフォリオ
まずは、低リスクのポートフォリオを紹介します。
資産 | 金額 | 期待利回り |
ヘッジファンド | 1,000万円 | 10〜20% |
投資信託 | 4,000万円 | 4〜8% |
高配当ETF | 2,000万円 | 3% |
債券・預金 | 3,000万円 | 2〜4% |
合計 | 1億円 | 平均4.75〜8.75% |
このポートフォリオは、必要最低限の生活ができればいいので、なるべくリスクを抑えたいという方に向いています。
中リスクのポートフォリオ
2つ目は、中程度のリスクのポートフォリオです。
資産 | 金額 | 期待利回り |
ヘッジファンド | 3,000万円 | 10〜20% |
投資信託 | 4,000万円 | 4〜8% |
高配当ETF | 3,000万円 | 3% |
合計 | 1億円 | 平均5.6〜10.3% |
こちらは、ある程度リスクを取ることで平均利回りを増加させているので、ややゆとりを持った生活が送れるでしょう。
ハイリスクなポートフォリオ
3つ目は、ハイリターンを目指すポートフォリオです。
資産 | 金額 | 期待利回り |
ヘッジファンド | 3,000万円 | 10〜20% |
投資信託 | 4,000万円 | 4〜8% |
合計 | 1億円 | 平均7〜14% |
リスクを取ってでも、大きな利息を受け取りたい場合におすすめです。
ただし、いずれもあくまで一例であり、これがあなたにぴったりとは限りません。その人の置かれている状況によって、最適なポートフォリオの組み合わせも変わります。
また、どの組み合わせが最適なのかわからない方も多いでしょう。自分に最適なポートフォリオを構築するためには、投資や税務に精通した専門家への相談も検討してみてください。
1億円で利息生活を成功させるためのポイント
1億円で利息生活を成功させるためのポイントは、以下の5つです。
- 生活費を適切に設定する
- リスク許容度を確認する
- 分散投資をする
- 高利回りを目指す戦略を取る
- 利息収入にかかる税金を理解する
失敗したくない場合は、ここでポイントをしっかり把握しておきましょう。
生活費を適切に設定する
1億円で利息生活を成功させるためには、生活費を適切に設定しましょう。生活費が少なければ少ないほど、小さい利回りで済むため、利息生活は成功しやすくなります。
前述したとおり、1億円を年利4%で運用できれば、年間400万円以内の生活費なら利息生活を達成できます。
ただし、生活費を極端に削った状態で計画を立てるのはおすすめできません。無理な生活費の削減は、継続できないからです。
無理なく継続していくために、生活に必要な費用を検討し、適切もしくは少し余裕を持って設定しておくとよいでしょう。
リスク許容度を確認する
利息生活を成功させるために、リスク許容度も確認しておいてください。リスク許容度は、実際に自分がどの程度のリスクなら受け入れられるかを意味します。
例えば、年齢が若く時間が多く残されているなら、多少損失が出てもカバーできる可能性が高いため、ある程度リスク許容度を高く設定しても問題ないでしょう。
一方で、定年退職が近いケースは、リスクを取りすぎて失敗すると取り返しがつきません。このような場合は、リスク許容度は低めとなります。
リスク許容度は数字で正確に出せるわけではないのでわかりにくい部分もあるかもしれませんが、重要な指標です。リスク許容度がうまく設定できない場合は、専門家に相談してみてください。
分散投資をする
利息生活を成功させたいなら、分散投資は欠かせません。
一つの金融商品に集中して投資すると、その商品の価値が急落したときに資産の大半を失う恐れがあります。結果、利息生活は破綻しかねません。
分散して投資していれば、仮に一つの金融商品の価値が下がっても、ほかの投資先で補填できるので、資産が大きく減るのを防げる可能性が高いです。安定した利息生活を望んでいるなら、分散投資を心がけましょう。
高利回りを目指す戦略を取る
1億円での利息生活は、高利回りを目指す戦略を取ることで成功にグッと近づきます。
例えば、生活費が年間500万円の場合、少なくとも利回り5%以上でなければ赤字となります。このとき仮に、利回り6%を維持できていれば問題なく利息生活を続けられます。
リスクについて把握しつつ、ある程度高利回りを目指すことで、余裕を持った利息生活が送れるでしょう。
利息収入にかかる税金を理解する
1億円で利息生活をするなら、かかる税金を理解しておく必要があります。
例えば、株式投資で利益を得た場合、その利益には原則20.315%の税率が課せられます。仮に500万円の利益があれば、101万5,750円の税金を納めなければなりません。
利息収入にかかる税金を理解しておかないと、利益から税金を引いたら生活費を賄えず、元金を減らすことになる恐れもあります。利息収入を得た場合、どれくらいの税金がかかるのか事前に計算しておきましょう。
1億円で利息生活を成功させるための税金対策
1億円で利息生活をする際、利息収入にかかる税金は無視できません。
そこで、利息生活を成功に導くためにも、ここで税金対策について確認しておいてください。
- NISA(少額投資非課税制度)を活用する
- 外貨建て金融商品を利用する
- 住宅ローン控除や医療費控除を活用する
- 高額医療費控除を活用する
- 保険商品を活用する
税金対策を把握して実践することで、手元に残る利息収入の最大化を図れます。以下で詳細を見ていきましょう。
NISA(少額投資非課税制度)を活用する
1億円での利息生活を成功させるための税金対策として、NISAを活用しましょう。NISAは、年間一定額までの投資から得られる利益を非課税にする制度です。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
非課税保有期間 | 無制限 | 無制限 |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 1,800万円
※成長投資枠のみなら1,200万円まで |
参照:金融庁「NISAを知る」
利息収入の一部をNISA口座で受け取れば、税負担を軽減できます。そのため、NISAについては利用を検討してみてください。
外貨建て金融商品を利用する
外貨建て金融商品の利用も有効です。外貨建て金融商品は、為替差益を利用して税金対策できることがあります。
例えば、米ドル建ての債券に投資すると、利息収入にプラスして為替差益を得られるケースがあります。為替差益については通常の所得税率が適用されるので、総合課税の一部として計上可能です。
ただし、為替リスクも考慮しなければならないので、リスク管理は必須です。
住宅ローン控除や医療費控除を活用する
利息収入に対する税金対策として、所得控除を活用するのも効果的です。
例えば、住宅ローン控除は条件をクリアした住宅ローンを利用しているときに、その残高に応じて一定額の税額控除が受けられます。
また、医療費控除は年間の医療費が一定額を超えたときに、その超えた部分を所得控除として申請できます。
このように、各種控除を活用すれば課税所得を減らせるので、利息収入の税負担を軽減可能です。
どの控除を活用できるかよくわからない場合は、税理士に相談してみてください。
医療費控除を活用する
高額な医療費が発生したケースに限りますが、医療費控除を活用するのもおすすめです。
高額な医療費が発生したときに、その超えた部分に対して医療費控除を適用できます。年間医療費が所得控除の対象になるので、課税所得を減らせます。
特に、老後は医療費が増加することが予想されるので、うまく活用できれば利息収入の税負担を減らせるでしょう。
保険商品を活用する
利息生活の税負担を減らすために、保険商品を活用するのも効果的です。
例えば、生命保険や年金保険などに対して支払った保険料は、一定の条件下で所得控除の対象となります。
1年間で支払った保険料等 | 控除される金額 | |
新生命保険料 | 20,000円以下 | 支払った保険料等の全額 |
20,000円超え40,000円以下 | 支払った保険料等×2分の1+10,000円 | |
40,000円超え80,000円以下 | 支払った保険料等×4分の1+20,000円 | |
80,000円超え | 一律で40,000円 |
参照:国税庁「旧生命保険料と新生命保険料の支払がある場合の生命保険料控除額」
このように、一定額が控除されるので、利息収入に対する税負担を軽減可能です。
1億円で利息生活を始める手順
1億円で利息生活を始める手順として、5つのステップで進めていきます。
- 生活費を把握して見直す
- 余裕資金を確保する
- 運用目標と期間を設定する
- 投資先を選ぶ
- 口座開設と入金して運用開始する
1億円で利息生活を始めるには、計画的な準備が必須です。ここで全体の流れを確認しておきましょう。
生活費を把握して見直す
まずは、生活費を把握するところから始めましょう。
具体的には、毎月の固定費と変動費のピックアップです。家計簿アプリやエクセルシートなどを活用すると、効率よく集計を取れるでしょう。
そして、生活費を把握したうえで、見直しもしましょう。
このタイミングで不要な支出を削減できれば、利息生活がしやすくなります。
例として、未使用のサブスクリプションやサービスなどは、すぐにでも解約するとよいでしょう。
余裕資金を確保する
生活費の把握、見直しが完了したら、余裕資金を確保しましょう。余裕資金は、生活に必要となるお金を除いたもの、リスクを取って運用できる資金のことを指しています。
資産運用に活用できるお金がいくらあるのかはっきりさせることで、運用計画が立てやすくなります。
運用目標と期間を設定する
余裕資金の確保まで終わったら、運用目標と期間を設定します。運用目標は、目標金額や目標利回りを設定するとよいでしょう。
例えば、年間の生活費を500万円に設定するなら、それ以上の利息収入となるように目標金額および利回りを設定します。
また、投資期間の設定も忘れてはいけません。理想は複利効果を最大限に活かせる長期的な運用です。運用の目標と期間をそれぞれ検討しましょう。
投資先を選ぶ
運用目標と期間が決まったら、投資先を選びます。投資先を選ぶとき、自分にとって最適な金融機関を選ばなければなりません。
仮に金融機関を選ぶ場合は、扱っている金融商品の種類の豊富さや、手数料について確認しましょう。
また、サポート体制についてもチェックが必要です。特に初心者なら、質問や相談に対してスムーズに対応してくれる相談先でなければ安心して利用できません。
口座開設と入金して運用開始する
金融機関選びも無事に終わったら、最後に口座開設および入金を行い、運用を開始します。
口座開設の申し込み方法は郵送、Webサイトとありますが、特別な理由がなければWebサイトのほうが手間はかかりにくいでしょう。
また、資金の入金方法についても銀行振り込みだけではなく、オンラインバンキングの利用が便利です。
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